廬江郡

廬江郡（ろこう-ぐん）

廬江郡は、中国にかつて存在した郡であり、漢代から唐代にかけて、現在の安徽省に設置されていました。

概要

その歴史は、紀元前203年（高帝4年）に英布が淮南王に封じられたことに始まります。この時、九江[[郡]]・衡山郡・廬江郡・豫章郡を管轄する淮南国が置かれました。その後、紀元前164年（文帝16年）には、劉賜が廬江王に封じられ、淮南国が分割されて、長江南岸に廬江国が置かれました。

紀元前121年（元狩2年）には、江北の衡山郡東部と九江[[郡]]南部を分割して、改めて廬江郡が置かれました。前[[漢]]の廬江郡は揚州に属し、舒・居巣・竜舒・臨湖・雩婁・襄安・樅陽・尋陽・灊・皖・湖陵邑・松茲の12県を管轄していました。

後[[漢]]の時代になると、廬江郡は舒・雩婁・尋陽・灊・竜舒・臨湖・襄安・皖・居巣・六安・蓼・安豊・陽泉・安風の14県を管轄するようになりました。県数が増加し、領域が拡大したことがうかがえます。

晋の時代には、廬江郡は舒・灊・皖・尋陽・居巣・陽泉・臨湖・襄安・竜舒・六安の10県を管轄していました。南北朝時代に入ると、南朝宋のとき、廬江郡は南豫州に属し、舒・灊・始新の3県を管轄するようになり、領域は縮小しました。

南朝斉の時代には、廬江郡は舒・灊・始新・和城・西華・呂亭左・譙の7県を管轄しました。南朝梁のときには、廬江郡は合州に属しました。東魏の時代には、廬江郡は灊・北始新・南始新の3県を管轄していました。

583年（開皇3年）には、隋が郡制を廃止したため、廬江郡は廃止され、廬州に編入されました。しかし、607年（大業3年）に州が廃止されて郡が置かれると、廬州が廬江郡と改称され、一時的に郡が復活しました。この時の廬江郡は、合肥・廬江・襄安・慎・霍山・開化・淠水の7県を管轄していました。

620年（武徳3年）には、唐により廬江郡は廬州と改められ、合肥・廬江・慎の3県を管轄しました。742年（天宝元年）には、廬州は再び廬江郡と改称されましたが、758年（乾元元年）には、廬江郡は廬州と改称され、ここに廬江郡の呼称は姿を消し、その歴史に幕を閉じました。

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