劉蕃

劉蕃（りゅう はん）について

劉蕃（りゅう はん、繁体字: 劉蕃; 簡体字: 刘蕃; 拼音: Liú Fān; ウェード式: Liu Fan、字は季衍）は、清末から中華民国初期にかけて活躍した政治家であり、司法官でもありました。

日本留学と初期のキャリア

劉蕃は、日本に留学し、法政大学で法律を学びました。1905年（明治38年）には、法政大学法政速成科第一班を卒業。その後、同大学の専門部法律科でさらに知識を深めました。帰国後は、清朝の官僚として民政部七品小京官に任ぜられます。

中華民国での活躍

1912年（民国元年）に中華民国が成立すると、劉蕃は司法分野で重要な役割を担います。同年9月には、総検察庁総検察長であった羅文幹の辞任を受け、その後任として1915年（民国4年）11月まで同職を代行しました。その後、1916年（民国5年）10月には交通部航政司司長に就任し、翌1917年（民国6年）7月まで務めました。

地方行政と教育への貢献

中央での要職を歴任後、劉蕃は地方行政にも携わります。司法部首席秘書を経て、安徽省広徳県知事、同省繁昌県知事、直隷省大興県県長を歴任しました。その後、学問の世界へと進み、北京大学法律系主任、同大学法学院講師として後進の育成に尽力しました。

その後

北京大学での教職を最後に、劉蕃の消息は不明となっています。彼の足跡は、清末から中華民国初期の激動期において、政治・司法・教育の各分野で重要な役割を果たした人物として歴史に刻まれています。

参考文献

徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。
郭卿友主編『中華民国時期軍政職官誌』甘粛人民出版社、1990年。ISBN 7-226-00582-4。
* 法政大学大学史資料委員会編『法政大学史資料集 第11集 (法政大学清国留学生法政速成科特集)』法政大学、1988年。

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