加藤寛治 (政治家)

加藤 寛治（かとう かんじ）

加藤寛治は、1946年4月24日に生まれた日本の政治家で、自由民主党に所属した元衆議院議員です。彼は、農林水産副大臣や長崎県連会長、農林水産大臣政務官及び長崎県議会議員（8期）を経て議長にも選出されるなど、様々な公職を歴任しました。

来歴

長崎県島原市出身の加藤の父は、株式会社三青の創業者であり、長崎県議会議員としても活動していました。加藤は長崎県立島原高等学校および日本大学理工学部を卒業した後、1982年に長崎県議会議員に初当選して以来、8期にわたり県議会に在籍しました。また、県議会議長としてもその腕を振るい、県連幹事長などの役職も務めました。

2012年には第46回衆議院議員総選挙において自由民主党公認で長崎2区から立候補し、保守分裂選挙となったものの初当選を果たしました。2014年の第47回衆議院議員総選挙では再選を果たし、2015年には農林水産大臣政務官にも任命されました。さらに、2017年の第48回衆議院議員総選挙でも3選を達成します。

しかし、2021年8月30日、健康上の理由から次期衆院選に出馬しないことを発表し、政治活動を引退する意向を固めました。彼の後任には、私設秘書である息子の加藤竜祥が後援組織と地盤を受け継ぎ、2021年の第49回衆議院議員総選挙で当選を果たしました。2023年には、旭日重光章を受章し、その名声を高めました。

政策・主張

加藤は政治家として独自の視点を持ち、村山談話や河野談話の見直しを唱えました。また、選択的夫婦別姓制度導入には反対の立場を取っていました。政策に対する彼の熱意は、多くの支持者からの信頼を集めました。

人物

県議会議員を務めていた2012年、加藤は自民党が分裂した長崎県議会において、議会の主流派を野合と批判しました。これにより、議会出席禁止処分を受け、1971年以来41年ぶりとなる懲罰を科されました。この際、加藤は「加藤は死すとも、言論の自由は死せず」と発言し、議場を去るという強い姿勢を見せました。

問題発言

2018年には、細田派の定例会合での発言が物議を醸しました。結婚披露宴の際に「必ず3人以上の子供を産み育てていただきたい」と発言し、出席者からセクハラ発言と非難されました。この発言は、結婚しなければ子供が生まれず、将来的に社会がその負担を負うといった趣旨を含んでいました。最初は発言の撤回を否定していましたが、その後「誤解を与えたことに対し、おわびします」として発言を撤回しました。

所属団体・議員連盟

加藤は政治活動の中で様々な団体や議員連盟にも関与していました。具体的には、自民党たばこ議員連盟、自由民主党たばこ特別委員会（幹事）、日本会議国会議員懇談会、神道政治連盟国会議員懇談会、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会、日本の尊厳と国益を護る会（幹事）などの団体に所属していました。

加藤寛治は、政治分野において多くの功績を残す一方で、彼の発言や行動はしばしば波紋を呼ぶものでした。

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