化州 (広東省)

化州（かしゅう）は、中国にかつて存在した州であり、現在の広東省化州市一帯に設置されていました。

その起源は南北朝時代に遡ります。南朝梁により設置された羅州が、化州の前身です。しかし、605年（隋の大業元年）に隋朝によって羅州は廃止され、その管轄区域は高州へと移管されました。これにより、一時的に羅州という行政区画は消滅しました。

その後、時代は下り980年（北宋の太平興国5年）になると、弁州が北宋により化州と改称されました。この改称は、この地の歴史における重要な転換点となります。元代に入ると、化州は化州路へと昇格し、行政上の重要性を増しました。さらに明代になると、化州は化州府へと昇格し、地域における中心的な役割を担うようになります。

しかし、1374年（明の洪武7年）には、明朝によって石竜県が廃止され、化州に統合されました。同時に、化州府も化州と改称され、府としての地位から再び州へと戻りました。この状態は清末まで長く維持され、化州という名称がこの地域を代表するものとして定着しました。

中華民国が成立すると、1913年（民国2年）に州制が廃止されたことに伴い、化州は化県へと改編されました。これにより、化州は州としての行政機能を終え、県としての新たなスタートを切ることになりました。その後、1959年には呉川県と合併し、再び化州県として再編されました。この合併により、化州県はより広範な地域を管轄する県として、その役割を果たすことになります。

化州の歴史は、中国の行政区画の変遷を反映しており、その名称や地位の変化は、各時代の政治的な意図や地域の重要性を示唆しています。羅州から化州、そして化県へと変わる中で、この地は常に時代の流れに翻弄されながらも、その名前を歴史に刻み続けてきました。

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