北の螢

シングル『北の螢』について

森進一の62枚目のシングル『北の螢』は、1984年8月5日にリリースされました。この楽曲は、同年に公開された東映の映画『北の螢』の主題歌として制作されました。特徴的なのは、楽曲名に含まれる「螢」の字が旧字体である点です。時折「北の蛍」と誤表記されることもありますが、正しい表記は「北の螢」です。

『北の螢』は、1985年度に日本音楽著作権協会（JASRAC）から発表された著作権使用料の分配額リストにおいて、国内部門で年間9位にランクインするなど、その人気は非常に高かったことが伺えます。

カップリング曲と収録内容

このシングルには、オリジナル盤として「街の鳩」がカップリングされています。初期のリリースでは両楽曲とも、阿久悠が作詞、三木たかしが作曲、川口真が編曲を手がけました。オリジナル盤の収録時間は、主題歌の「北の螢」が4分32秒、カップリングの「街の鳩」が4分02秒です。

1984年12月1日には、カップリング曲が「夢・ステファニー－ロマンティック・トリップ－」に変更された盤も発売されており、この盤ではジャケット写真も新たにデザインされました。「夢・ステファニー－ロマンティック・トリップ－」は、作詞を安井かずみ、作曲を加藤和彦、編曲を奥慶一が担当しています。この曲は、IBMのパーソナルコンピュータ「IBM JX」のCMソングとしても知られています。

カバー曲と影響

『北の螢』は、その人気から多くのアーティストによってカバーされています。例えば、藤圭子はアルバム『蝶よ花よと』に収録し、伍代夏子は『夏子の路～伍代夏子10周年記念アルバム』に収めました。さらに、柏原芳恵や中条きよし、渥美二郎など、さまざまな歌手がこの曲を自身のアルバムに取り入れています。

近年では、2016年に岩佐美咲、2017年には丘みどりと氷川きよしがそれぞれアルバムに収録しています。また、2020年には音楽ユニット水雲-MIZMO-のカバーも登場し、今でも多くのファンに親しまれています。

まとめ

『北の螢』は、映画の主題歌としての地位を確立し、高評価を得るに至った楽曲です。その後のアーティストたちによるカバーもあり、現在でも多くの人々に愛され、共感を得ています。このシングルは、日本の音楽史の中で重要な作品の一つとして位置づけられています。

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