北エーゲ

北エーゲ地方

北エーゲ地方（ギリシア語: Βόρειο Αιγαίο / Vório Egéo）は、ギリシャ共和国を構成する13の広域自治体であるペリフェリア（地方）の一つです。エーゲ海の北東部に点在する島々から成り立っており、その美しい景観と歴史的な背景が魅力です。首府はレスヴォス島（レスボス島）のミティリーニに置かれています。

地理

北エーゲ地方は、エーゲ海の北東部に位置し、北東エーゲ海諸島（Νησιά του βορειοανατολικού Αιγαίου）と呼ばれる島々の大部分を占めています。この地域は、ギリシャの「地理的な地方」としての「エーゲ海諸島」の北半分にあたり、南半分は南エーゲ地方となっています。

主要な島としては、以下のようなものがあります。

リムノス島（レムノス島）
レスヴォス島（レスボス島）
ヒオス島（キオス島）
サモス島
イカリア島

これらの島々の中でも、レスボス島はペリフェリア最大の島であり、ギリシャ全体でもクレタ島、エヴィア島に次ぐ3番目の面積を誇ります。各島には独特の文化や歴史があり、多様な魅力に満ちています。

主要な都市

北エーゲ地方の主要都市としては、以下のものがあります。

ミティリーネ（レスヴォス県レスヴォス市）：27,247人
ヒオス（ヒオス県ヒオス市）：23,779人

これらの都市は、島の経済、文化の中心地として重要な役割を果たしています。

歴史

この地域は、1913年のバルカン戦争を経て近代ギリシャの領土となりました。その後、1987年の地方行政改革により、従来の「地理的な地方」に代わる行政区画として13の「ペリフェリア」が設置され、北エーゲ地方が誕生しました。このとき、「エーゲ海諸島」が分割され、現在の形となりました。

2010年の地方行政改革（カリクラティス改革）によって、ペリフェリアは自治権を大幅に拡大し、公選制の知事と議会を持つ広域自治体となりました。これにより、地域の実情に合わせた行政運営が可能になっています。

行政区画

北エーゲ地方は、以下の5つの行政区（ペリフェリアキ・エノティタ）から構成されています。これらの行政区は、2010年の地方制度改革（カリクラティス改革）以前は、3つの県（ノモス）でした。

ヒオス
レスヴォス
リムノス
サモス
イカリア

2011年1月1日にノモスが廃止され、現在の行政区体制となりました。この際、レスヴォス県からリムノス県が、サモス県からイカリア県がそれぞれ分割され、行政区の数が5つとなりました。

また、北エーゲ地方には、9つの基礎自治体である市（ディモス）があります。

交通

北エーゲ地方には、以下の主要な空港があります。これらの空港は、各島へのアクセスを容易にし、観光客や住民の移動を支えています。

サモス国際空港
リムノス国際空港
ミティリーネ国際空港
ヒオス空港
イカリア空港

これらの空港を通じて、ギリシャ本土や他の地域からのアクセスが確保されています。

まとめ

北エーゲ地方は、エーゲ海北東部に位置する美しい島々からなる地域であり、歴史、文化、自然の多様性が魅力です。地方行政改革を経て、自治権を拡大した広域自治体として、地域の発展に努めています。各島には独自の個性があり、観光地としても人気を集めています。

関連項目

ギリシャの地方行政区画

外部リンク

* 北エーゲ地方政府公式サイト

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