北カフカーズ国内軍管区
北カフカーズ国内軍管区(Северо-Кавказский округ внутренних войск)は、
ロシア内務省(MVD)の国内軍に属する軍事行政単位であり、
コーカサス山脈の北側地域を担当しています。この軍管区の本部は、
クラスノダールに位置しており、
ロシア国内軍の中で最も大規模な部隊を有しています。
設立の背景と歴史
北カフカーズ国内軍管区は1993年に設立され、この際には国内軍北カフカーズ・ザカフカーズ局が基盤となりました。その後、1990年代半ばには、オセチア・イングーシ紛争や第1次チェチェン戦争において重要な役割を果たしました。1999年から2003年にかけては、第2次チェチェン戦争にも従事し、これらの経験は国内軍にとって非常に重要なものでした。
2008年1月1日には、その組織の改編が行われ、北カフカーズ地域司令部(Северо-Кавказское региональное командование)に改名されました。この改編によって、地域の安定を図るためのさらなる強化が図られました。
組織構成
北カフカーズ国内軍管区には、いくつかの独立した旅団と連隊が編成されており、主要な部隊は以下の通りです:
1.
第12独立作戦任務旅団 - アストラハンに駐留
2.
第22独立作戦任務旅団 - カラチに駐留
3.
第46独立作戦任務旅団 -
グロズヌイに駐留
4.
第47独立作戦任務旅団 -
クラスノダールに駐留
5.
第49独立作戦任務旅団 - ウラジカフカーズに駐留
6.
第50独立作戦任務旅団 -
ノヴォチェルカッスクに駐留
7.
第102独立作戦任務旅団 - マハチカラに駐留
8.
独立特殊自動車化連隊 - ソチに駐留
9.
第98独立特殊自動車化連隊 - ピャチゴルスクに駐留
10.
第248独立特殊自動車化大隊(通称ユーク大隊) -
ラムザン・カディロフの元私兵が含まれる
11.
第249独立特殊自動車化大隊(通称セーヴェル大隊) - 同上
12.
第404作戦任務大隊 - ナリチクに駐留
13.
第16特殊任務支隊「スキーフ」 - ロストフに駐留
14.
第17特殊任務支隊「エーデリヴェイス」 - ミネラーリヌィエ・ヴォドィに駐留
15.
独立ヘリ連隊 - ロストフに駐留
このように、北カフカーズ国内軍管区は多様な部隊で構成されており、地域の安全や安定の確保を目的に活動しています。特に、過去の紛争地域での経験は、その戦闘能力や緊急対応能力を大いに高める要因となっています。彼らの任務は、地域内での犯罪対策や治安維持、人道的支援活動に至るまで多岐にわたるため、これらの部隊は非常に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
関連項目
これらの関連項目は、北カフカーズ国内軍管区の歴史的背景や現在の運用状況などをより深く理解する手助けとなります。