北九州市旧大阪商船

北九州市旧大阪商船

北九州市門司区港町に佇む「北九州市旧大阪商船」は、国の登録有形文化財にも指定されている歴史的建造物です。大正6年（1917年）に大阪商船の門司支店として建設され、その後は商船三井ビルとして長らく利用されました。現在は北九州市が所有し、門司港レトロ地区を彩る重要な観光スポットとして一般公開されています。

特徴的な外観

木造二階建て（一部レンガ型枠コンクリート造）の建物は、屋根に設けられた大きなアーチ窓と、その上部の八角形の塔屋が特徴的です。これらのデザインは、ドイツ・オーストリアで開花したゼツェシオンの影響を受けていると言われています。建設当時、化粧レンガの鮮やかな色彩とヨーロッパ風の塔屋を持つこの建物は、門司港においてひときわ目を引く存在でした。

建設当時は北側が海に面しており、専用桟橋から直接乗船することが可能でした。往時の賑わいを偲ばせるエピソードです。

歴史

1917年（大正6年）：大阪商船門司支店として建設
1964年（昭和39年）：大阪商船と三井船舶の合併後、商船三井ビルと呼ばれる
1991年：商船三井ビルとしての利用を終了
1999年（平成11年）：北九州市が買い取り、登録有形文化財に登録
2007年（平成19年）：近代化産業遺産に認定
2015年（平成27年）～2016年（平成28年）：出光美術館が一時的に2階スペースにて仮営業

現在の利用

現在、1階には門司港ブランド雑貨店「門司港デザインハウス」と、2階から移転した「わたせせいぞうと海のギャラリー（わたせせいぞうギャラリー）」があります。また、飲食店「カフェ・マチエール」も営業しており、観光客や地元住民の憩いの場となっています。

2階には多目的ホール「海峡ロマンホール」がありますが、通常は一般開放されていません。

周辺施設

プレミアホテル門司港
北九州市旧門司三井倶楽部
ブルーウイングもじ

交通アクセス

JR九州 門司港駅から徒歩2分
関門汽船 門司港桟橋から徒歩2分
関門橋 門司港ICから車で約5分
九州自動車道 門司ICより車で約7分
北九州高速 春日ランプより車で約5分

関連情報

門司港レトロ
商船三井ビルディング

外部リンク

北九州市旧大阪商船1棟（北九州市）
門司港レトロ地区「旧大阪商船」（福岡県観光情報公式サイトクロスロード）

門司港を訪れた際には、ぜひ北九州市旧大阪商船に立ち寄り、その美しい外観と歴史に触れてみてください。

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