北八尾街道

北八尾街道の概要

北八尾街道（きたやおかいどう）は、大阪府内を走る歴史的な旧街道で、今里から久宝寺へ至る道筋を持っています。この道は、今里で暗越奈良街道から分かれ、北西から南東の方向に延びています。現在、北八尾街道は府道大阪八尾線の別名としても知られています。

起点と終点の位置

この街道の終点は、久宝寺側の旧八尾街道本町橋の西詰近くに位置していますが、現在ではもう少し西にある顕証寺交差点（旧中央環状線と大阪八尾線が交わる場所）となっています。道は長瀬川の左岸を沿い、久宝寺寺内町の北東を通り抜け、中央環状線と交差します。その後、東大阪市の大蓮、衣摺、柏田、岸田堂と続き、大阪市生野区のOsaka Metro千日前線小路駅の西側、そして近畿日本鉄道（近鉄）今里駅の近くを通過した後、今里交差点の少し東で暗越奈良街道に合流します。

新旧の街道の特徴

この旧街道は、基本的には新しい道路である府道大阪八尾線の東側に沿っており、いくつかの箇所で新道と交差しています。かつてはJR城東貨物線と交差する踏切が存在し、「北八尾街道踏切」と呼ばれていましたが、2008年におおさか東線の開通に伴い高架化されたため、その踏切は廃止され、現在は立体交差の形になっています。

別の北八尾街道

実は、別の「北八尾街道」として知られている道筋も存在します。これは、大阪市東住吉区の桑津付近で竜田越奈良街道から分岐し、真東に伸びている道路です。東大阪市大蓮で上記の北八尾街道と合流する流れとなっており、特に東住吉区今林二丁目の道標には「大正二年 北八尾街道改修道路」という記載があります。

歴史的意義

北八尾街道は、昔から地域の交通の要所として重要な役割を果たしてきました。江戸時代以降、多くの人々や物資が行き交い、商業活動が活発だったことが想像されます。現在は、歴史的な価値だけでなく、周辺地域の生活道路としても利用されており、その存在意義は大きいと言えるでしょう。

参考文献

この街道についての詳細は、武藤善一郎著の『大阪の街道と道標』の改訂版（ISBN 4-88325-203-5）に記載されています。歴史的な街道を訪れたり、関心を持つ上で非常に役立つ資料です。

もう一度検索