大蓮

東大阪市大蓮地区：歴史と変遷

大阪府東大阪市に位置する大蓮（おおはす）地区は、その読み方が長らく「おばつじ」として知られていました。しかし、1971年の町名変更により「おおはす」と改められました。かつて「おばつじ」という読み方は、大阪府下でも特に難しい地名として認識されていました。

地理的特徴と歴史

大蓮地区は、古大和川の本流であった長瀬川の中流左岸に位置しています。昭和30年代までは農地が広がっていましたが、高度経済成長に伴い人口が集中し、住宅地としての開発が進みました。現在では、そのほとんどが住宅地となっています。

宅地化が急速に進んだため、地区内の道路は狭い箇所が多く見られます。しかし、条里制に由来する土地の区画は、現在でもその名残をとどめています。

江戸時代には渋川郡大蓮村として存在し、1889年（明治22年）に長瀬村大字大蓮、1937年（昭和12年）に布施市大蓮、1967年（昭和42年）に東大阪市大蓮となり、1971年に現在の町名に至りました。

地名の由来

地名の由来には、二つの説があります。

中将姫がこの地にあった大蓮池（別名：渕側池）に群生する蓮を用いて当麻曼荼羅を織ったという伝説
かつてこの地にあった臨済宗の寺院、大蓮寺の名前に由来するという説

大蓮池または大蓮寺の名前が変化し、「おばつじ」という地名になったと考えられています。

大蓮地区の現状

大蓮地区は、東、北、南の3つのエリアに分かれています。各エリアの人口、世帯数、学区、事業所数などの情報は以下の通りです。

大蓮東

金岡公園
布施警察署大蓮交番
東大阪市消防局西消防署大蓮出張所
東大阪市立長瀬東小学校

大蓮北

東大阪大蓮郵便局
東大阪市立長瀬南小学校
永和図書館大蓮分室
東大阪市立長瀬中学校

大蓮南

久宝寺緑地
東大阪市立大蓮小学校

交通アクセス

大蓮地区へのアクセスは、鉄道と道路の両方が利用可能です。

鉄道：近鉄大阪線 弥刀駅、久宝寺口駅、JR西日本おおさか東線 衣摺加美北駅
道路：近畿自動車道 八尾インターチェンジ、大阪府道2号大阪中央環状線、大阪府道173号大阪八尾線

その他

日本郵便：各エリアの集配を担当する郵便局があります。
大阪バス：布施駅と近鉄八尾駅を結ぶ路線が地区内を通っています。
* 大塩平八郎の乱：参加者の中に、大蓮寺に立ち寄った人物がいたという記録があります。

大蓮地区は、歴史的な背景を持ちながら、現代的な住宅地としての顔も持つ地域です。その地名の由来や変遷を知ることで、より深くこの地域を理解することができるでしょう。

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