北山村 (佐賀県)

北山村について

北山村（きたやまむら / ほくざんむら）は、佐賀県小城郡に位置していた村で、現在の佐賀市の一部にあたります。この地域は、脊振山地の麓に広がり、豊かな自然に恵まれた場所でした。

地理

北山村は、小城郡の北端に位置しており、多くの河川が流れていました。主な河川としては、神水川、古場川、麻那古川、無津呂川、川頭川、初瀬川、大串川、栗並川などが挙げられます。これらの河川は、村の農業や生活用水として重要な役割を果たしていました。また、脊振山地が村の背景にそびえ立ち、美しい景観を作り出していました。

歴史

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行により、藤瀬村、大野村、中原村、麻那古村、上無津呂村、下無津呂村、古場村、下合瀬村、上合瀬村、大串村、栗並村の11の村が合併し、北山村が誕生しました。この合併により、村は11の大字、すなわち藤瀬、大野、中原、麻那古、上無津呂、下無津呂、古場、下合瀬、上合瀬、大串、栗並を編成しました。村役場は当初、大字中原に置かれましたが、1896年（明治29年）6月には大字下無津呂に移転、その後、1901年（明治34年）1月に再び大字中原に戻されました。

1905年（明治38年）には新しい役場庁舎が建設されましたが、1924年（大正13年）8月18日、大字中原で発生した大火により、役場や小学校などが焼失するという大きな被害を受けました。その後、村は復興に向けた努力を続けました。

しかし、1956年（昭和31年）9月30日、北山村は小城郡南山村、佐賀郡小関村と合併し、佐賀郡富士村を新設することになり、その歴史に幕を閉じました。合併後、旧北山村の区域は富士村の大字として、藤瀬、大野、中原、麻那古、上無津呂、下無津呂、古場、下合瀬、上合瀬、大串、栗並としてその名を残しました。

産業

北山村の主な産業は、農業と林業でした。山間部という地形を生かし、米や野菜の栽培、そして森林資源の活用が行われていました。

交通

村内には、乗合自動車が運行していました。昭和初期には、大字中原に北山自動車が設立され、中原を起点に佐賀市や唐津市方面への路線を運行していました。しかし、1942年（昭和17年）には昭和自動車に吸収され、その役割を終えました。

教育

村内には、以下の二つの小学校がありました。

北山小学校（大字中原）
北山第二小学校（大字古場）

これらの小学校は、地域の子どもたちの教育の場として重要な役割を果たしていました。

参考文献

角川日本地名大辞典 41 佐賀県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

* 佐賀県の廃止市町村一覧

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