北川和歌子

北川和歌子（きたがわ わかこ）は、1984年4月26日生まれの日本の女優および脚本家です。

彼女は、自身が解離性同一性障害（DID）であることを公表しており、この経験を出発点として、精神疾患を主題とした作品の脚本や演出を手がけるなど、多岐にわたる表現活動を展開しています。

経歴

北川氏は1984年に石川県金沢市で誕生しました。幼少期を富山県高岡市戸出町で過ごした後、福井県福井市へと移り住みました。福井県立北陸高等学校在学中は放送部に所属し、その活動が地元のメディアで取り上げられ注目を集めました。また、高校時代には森川陽一郎監督の作品に出演し、映画『青春の道』（2002年）と『青春には果てない』（2003年）では主演を務めました。これらの作品は、福井、金沢、新潟の各映画祭で公開されました。

2004年には武蔵野大学に進学し、学業と並行してFM西東京のパーソナリティとしても活動しました。翌2005年には、ヒロインを演じた映画『福井青春物語』が劇場で公開されました。また、この映画の関連DVDでは水着姿も披露していますが、グラビアアイドルとしての活動は、この1作品のみに留まっています。

自身の健康面では、約3年間にわたり若年性アルツハイマーやうつ病と誤診されるという経験をしました。しかし、2005年11月、解離性同一性障害（DID）であると診断されました。診断を受けた翌年には、自身のブログ上で病名を公表しました。そして、2006年9月8日から10日にかけて、東京都内のコール田無にて、自身が脚本・演出を手がけた初の舞台「DEAR～傷つくもの達・・・。」を計5回上演しました。この作品では、精神疾患を抱えながらもそれを乗り越え、社会に適応していく過程を表現しました。

2007年9月8日には、北川氏のこれまでの歩みや活動の詳細を取材した記事が富山新聞からネット配信されました。この記事が配信された当時、北川氏は高岡市に居住していましたが、その後の本人のブログによれば、2007年9月にはアメリカに渡り、現地の劇場で修行を積んでいたと記されています。

主な出演・制作作品

映画

『青春の道』（2002年、主演）
『青春には果てない』（2003年、主演）
『福井青春物語』（2005年、ヒロイン）

DVD

『北川和歌子・前田このみ／びしょびしょ 第9章 18歳の濡れ姉妹』（2005年）
『福井青春物語』（2005年）

ラジオ

FM西東京 パーソナリティ（2004年～2005年）

CM

済生堂薬局小西本店「ココロに染みる薬、あります。」（2005年）

舞台（脚本・演出）

「DEAR～傷つくもの達・・・。」（2006年）

自身の経験を芸術表現へと昇華させ、精神疾患に対する理解を深める活動を続けています。

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