北村恭二

北村恭二は、1933年1月18日に長野県長野市で生まれ、2023年5月15日に90歳で亡くなった日本の大蔵官僚です。東京大学法学部を卒業後、1956年に大蔵省に入省しました。同期には、小粥正巳（日本経済研究所会長、初代日本政策投資銀行総裁など）や秦郁彦（歴史研究者）がいます。

北村は、大蔵省において様々な要職を歴任しました。入省後は、東北財務局理財部や大阪国税局調査査察部などを経て、経済企画庁にも出向。その後、館林税務署長、国税庁長官官房総務課長補佐、銀行局中小金融課長補佐などを務めました。さらに、経済企画庁長官官房企画課長補佐、大臣官房文書課長補佐、大阪国税局調査部長などの要職を歴任。

1970年代後半からは、国税庁直税部法人税課長、理財局国債課長、銀行局総務課長と、より専門性の高い部署を経験し、1981年には東海財務局長に就任しました。1982年には大臣官房審議官（理財局担当）となり、1983年には銀行局検査部長に就任。1984年には大臣官房総務審議官に昇進し、1986年には証券局長に就任するなど、大蔵省の中枢を担いました。

1987年に大蔵省を退官後、1994年には大阪証券取引所理事長に就任し、2000年まで務めました。また、大阪商工会議所名誉議員も務めています。2014年には、長年の功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。

2023年5月15日、肺炎のため90歳で死去。死没日をもって正四位に叙されています。

北村のキャリアは、大蔵官僚としての道を歩みながら、経済企画庁や国税庁など様々な分野で専門性を磨き、最終的には大阪証券取引所という金融の要で活躍した、多岐にわたるものでした。その功績は、日本の経済発展に大きく貢献したと言えるでしょう。

職歴詳細

1956年4月：大蔵省入省（大臣官房文書課）
1958年6月：東北財務局理財部
1959年6月：大阪国税局調査査察部
1960年9月：経済企画庁調整局財政金融課専門調査員
1963年7月：館林税務署長
1964年7月：国税庁長官官房総務課長補佐
1966年8月：銀行局中小金融課長補佐
1968年7月：銀行局金融制度調査官付課長補佐（総括）
1970年7月：経済企画庁長官官房企画課長補佐
1971年7月：大臣官房文書課長補佐（総括・審査）
1973年7月：大阪国税局調査部長
1974年7月：銀行局金融制度調査官
1976年6月：国税庁直税部法人税課長
1978年6月：理財局国債課長
1980年6月：銀行局総務課長
1981年6月：東海財務局長
1982年6月：大臣官房審議官（理財局担当）
1983年6月：銀行局検査部長
1984年6月27日：大臣官房総務審議官
1986年6月10日：証券局長
1987年6月23日：退官
1994年6月：大阪証券取引所理事長（～2000年6月）
2001年6月：カプコン社外取締役就任
2007年6月：カプコン社外取締役退任

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