北村昭博

北村昭博：ハリウッドから日本へ、独自の道を歩む俳優

北村昭博（1979年3月26日生まれ）は、高知県出身の俳優です。土佐塾中学校・高等学校卒業後、アメリカに渡り、ハリウッドで活躍する異色の経歴の持ち主です。

アメリカでの挑戦：映画制作から演技へ

高校時代、家族旅行で訪れたアメリカでの自由な雰囲気に衝撃を受けた北村は、ハリウッドで映画を学ぶことを決意します。担任の反対を押し切り、渡米。ノースカロライナ州の大学で英語と映画制作を学んだ後、ロサンゼルスに移住します。

ロサンゼルスの演劇学校、The Beverly Hills Playhouseで演劇と監督術を5年間修め、在学中にはダニエル・ボールドウィン出演の長編映画『I'll Be There With You』(邦題：LAマザーファッカーズ)を監督するなど、着実にキャリアを積みました。

アメリカの人気リアリティー番組への出演を経て、キャスティングディレクターの目に留まり、『ムカデ人間』のオーディションに参加。同作品で、従来の「大人しくて礼儀正しい日本人」のイメージを覆す大胆な演技を披露し、注目を集めます。メソッド演技法を駆使し、YouTubeで発見した亀田史郎の動画を参考に役作りをしたというエピソードは、その役への強いこだわりを示しています。

日本での活躍：話題作への出演と多様な才能

『ムカデ人間』でのインパクトのある演技が評価され、その後は『HEROES/ヒーローズ』などの人気ドラマシリーズや、映画『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』などに出演。独特の存在感を放ち、幅広い役柄をこなします。

『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』では、オーディションで自ら熱いラップを披露して出演を勝ち取り、役作りのために体重を増やすなど、役への情熱が伝わってきます。また、撮影中のアクシデントにも動じないプロ意識も垣間見えます。

フジテレビの時代劇「女信長」では、滝川一益役として出演し、現場ではムードメーカーとして周囲の人間から愛されたとのこと。共演した中村獅童からは「天才」と評されるなど、その才能は高く評価されています。

独自のキャリアと人間性

ハリウッドでの経験、そして日本での活躍を通して、北村昭博は常に独自の道を歩んできました。園子温監督のハリウッドでの通訳を務めた経験や、『ムカデ人間』出演を決意する際に母親に相談したエピソードなどは、彼の人間性と、そのキャリアの軌跡をより深く理解させてくれます。また、クエンティン・タランティーノ監督との交流エピソードも、彼の個性と熱意を象徴する出来事です。

ロサンゼルスオリンピックの水泳1500m自由形で金メダルを獲得した北村久寿雄を大伯父に持つなど、血筋からも興味深い点が見られます。2016年には結婚を発表し、プライベートでも充実した日々を送っているようです。

北村昭博の今後の活躍にも、目が離せません。

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