北村益

北村益

北村益（きたむら ます、1869年1月13日 - 1951年4月15日）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の政治家であり、青森県八戸の発展に大きく貢献しました。

生涯

北村益は、1869年に三戸郡八戸町長横町で生まれました。地域社会の発展に尽力し、1888年には小田為綱を招いて八戸義塾を立ち上げ、1889年には八戸青年会を設立するなど、青年の育成にも力を注ぎました。

1901年には八戸消防団の組頭を務め、1905年4月には八戸新聞の社長に就任するなど、多岐にわたる分野で活躍しました。

1907年10月には八戸町長に就任し、1913年まで2期、1918年から1923年の2期と、計4期にわたり八戸町長を務めました。その間、1915年から1918年までは舘村村長も兼任しています。また、1915年には青森県会議員選挙に三戸郡選挙区から立憲同志会公認で立候補し、当選を果たしました。1919年の選挙には立候補しませんでした。

1923年2月に政界を引退しましたが、1929年に八戸市が発足した際には、市長に推挙されたものの、これを辞退しました。

俳諧にも造詣が深く、「百仙洞古心」の俳号を持ち、政界引退後も俳諧活動を続けました。また、神道無念流の免許皆伝でもありました。

功績

北村益は、八戸町長として、町の発展に大きく貢献しました。教育機関の設立や青年会の活動を通じて、人材育成に尽力しました。また、消防団の組頭や新聞社長を務めるなど、地域の安全と情報発信にも貢献しました。

県会議員としては、地域の声を県政に反映させるべく活動しました。政界引退後も、俳諧を通じて文化的な活動を続け、地域社会に貢献しました。

エピソード

八戸市発足時に市長への推挙を辞退したエピソードは、北村益の私欲を捨て、公共の利益を優先する姿勢を示しています。

関連人物

北村小松 - 息子は劇作家として知られています。
金子亜矢子 - 孫（小松の次女）は声優として活躍しています。

百仙洞文庫

北村益が収集した資料は「百仙洞文庫」として八戸市立図書館に収蔵されており、現在も地域文化の研究に役立っています。

まとめ

北村益は、政治家としてだけでなく、文化人としても地域社会に貢献した人物でした。その功績は、八戸の歴史に深く刻まれています。

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