立憲同志会

立憲同志会について

立憲同志会（りっけんどうしかい）は、日本の大正時代に設立された政党で、帝国議会において重要な役割を果たしました。この党は、内閣総理大臣の桂太郎が政権運営を円滑に進めるための与党として設立され、「桂新党」とも呼ばれています。しかし、桂自身は結党前に亡くなったため、党首としては直接的に関与していません。

結党の背景と歴史

同志会は、1913年1月20日に新党構想を発表し、当時議会で第二党であった立憲国民党の議員を多数引き抜くことで、立憲政友会との二大政党制の中で重要な地位を確保しました。同志会は設立の際、桂太郎の構想が実現できず、議会で安定した議席を確保することができないまま、政友会や国民党と対立することになりました。議会外では、護憲運動により世論が「反桂」となり、桂内閣は不安定な状況に追い込まれ、結局は同年2月に総辞職しました。

同志会の発展

桂の死後、同志会は新しい指導者を迎え、1913年12月には加藤高明を総裁に選出し、正式に組織が確立されました。これにより、国民党を上回る議席数を持つ第二党としての地位を獲得しました。その後の第1次山本内閣の際には野党として政府を攻撃し、これに続く大隈重信内閣では与党として加藤が副総理兼外相に就任しました。

1915年の衆議院選挙では、同志会は政友会を初めて上回り第一党に躍り出ましたが、その後は選挙干渉事件や元老との対立が影響し、大隈内閣は1916年に総辞職しました。この結果、同志会は野党に転落することとなります。

憲政会の結成

同志会はその後、憲政会の設立に関与し、尾崎行雄や公友倶楽部と連携して新たな政治勢力を構築しました。憲政会は民政党へと改組され、戦後も一定の影響力を保持しました。

その後の展開

大正時代末から昭和初期にかけて、立憲同志会は非政友会の主要な政党としての地位を確立し、数名の首相を輩出しました。国民党が解党した後は、その勢力を引き継ぐ形で国政への影響力を維持したのです。

参考文献

• - 坂野潤治『明治国家の終焉 1900年体制の崩壊』筑摩書房
• - 千葉功『桂太郎- 外に帝国主義、内に立憲主義』中央公論社

このように、立憲同志会は大正時代の日本において、特に政治的な変革の中で重要な役割を果たした政党の一つであると言えるでしょう。

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