北部戦線 (アメリカ独立戦争のサラトガ以降)

アメリカ独立戦争 北部戦線 (1778-1782)

アメリカ独立戦争における北部戦線は、1778年から1782年にかけて主にアメリカ革命勢力とイギリス軍との間で展開された一連の戦闘によって構成されています。この期間の戦闘は、主に2つの地域に集中していました。1つ目はニューヨーク市を拠点とするイギリス軍の動きに関連しており、両軍は互いを探り合いながら戦いを繰り広げました。2つ目はニューヨーク北部やペンシルベニア州の田園地帯が舞台となり、アメリカ側は各州の民兵部隊とインディアンと同盟を結ぶ一方、イギリス側はロイヤリストとイギリス軍が連携して戦争を続けました。

主な戦闘と作戦

1779年に行われたサリバン遠征では、マサチューセッツ出身のジョン・サリバン将軍が率いる部隊がイロコイ族インディアンを駆逐する任務を遂行しました。この遠征は特に残忍な戦闘となり、イロコイ族は多くの人が難民に変わる結果をもたらしました。

さらに、ロードアイランドではアメリカ軍とフランス軍による連合軍がイギリス軍を攻撃しましたが、フランス艦隊が任務を放棄し、連合軍は敗北を喫しました。この出来事はアメリカとフランスの関係に亀裂を生じさせました。1779年にはイギリス軍がメイン州のペノブスコット川に基地を設け、マサチューセッツ州はこれに対抗すべくペノブスコット遠征を行いましたが、大惨敗に終わりました。

イギリス軍はニューヨーク近郊での戦闘を続け、時には規模の大きな攻撃を行いました。その中でも注目すべきは1781年のグロトンハイツの戦いで、イギリス軍はベネディクト・アーノルド将軍の指導のもとでコネチカットを襲撃しました。

イギリス軍の戦略

1777年のサラトガの戦いでの勝利により、イギリスはフランスとの関係に注意を払う必要が生じました。サラトガの戦後、フランスはアメリカの独立を支援するため、軍事的介入を開始しました。このため、イギリス軍は北アメリカからの関心を移し、西インド諸島やインドの防衛に力を注ぐことになりました。1778年にはフィラデルフィアから撤退し、ニューヨークを北アメリカの本部に定めました。

イギリス軍は戦略的価値がある南部でも攻勢を開始し、ジョージア州やノースカロライナ州を支配しようとしていました。これに対抗するため、アメリカ軍はフランスとの連携を強化し、特にニューヨークやペンシルベニアの北部での防御を固めることに注力しました。

アメリカ軍の動き

アメリカ軍はフランスの参戦により防衛の姿勢から攻撃的な行動へとシフトしましたが、イギリス軍の優位性はなかなか打破できませんでした。特にニューヨーク市周辺では、小規模な戦闘が頻繁に発生しました。アメリカ軍は各地で不利な状況にあったものの、工夫を凝らし敵軍の出方を探る行動をとりました。

1780年にはイギリス軍がウェストチェスター郡の未開の地を攻撃し、アメリカ軍に損失を与えましたが、その後もアメリカは調整を進め、何度も反撃を試みました。

結論

北部戦線における戦闘は、アメリカ独立戦争の重要な一面を示しています。イギリス軍とアメリカ軍の両者が戦略を変化させていく中で、数々の戦闘が繰り広げられ、多くの激しい戦闘や戦略的な動きを生み出しました。特にフロンティアでのインディアン戦争や小規模な戦闘が明らかにするように、この戦争は戦術や連携が重要であることを物語っています。

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