北都交通 (北海道)

北都交通株式会社

概要

北都交通株式会社は、日本の北海道札幌市に本社を置く、バスとタクシーの運営を行う企業です。主に新千歳空港および丘珠空港への空港連絡バスや、北海道内の各都市を結ぶ都市間高速バスを運行しています。また、貸切バスや旅行業、ハイヤー・タクシー部門にも力を入れています。北都交通は、公益社団法人日本バス協会および一般社団法人北海道タクシー協会の会員としても活動しています。

歴史

北都交通の創業は、1949年（昭和24年）に遡ります。第二次世界大戦後、戦時の統制が徐々に解除される中、新たなタクシー事業者として設立されました。設立当初は北都タクシーという名称で、札幌駅北側にその拠点を置きました。1949年12月に一般貸切旅客自動車運送事業の免許を申請し、1950年7月に本格的な営業を開始しました。当初は電気自動車などで運営されましたが、燃料事情の好転により、より効率的な国産自動車への切り替えを行いました。

1954年には日本ヘリコプター輸送と提携し、空港利用者向けのハイヤー運行を開始、これが現在の空港連絡バスの原点となります。その後、航空需要の増加に対応して北都航空バスを設立し、ANAとの提携を強化しました。1967年に北都交通株式会社となり、貸切バスや観光業務も展開するようになりました。

事業の拡大と経営再建

北都交通は1980年代には順調に成長していましたが、1990年代に入るとバブル崩壊や新千歳空港駅の開業に伴い業績が悪化。2004年には民事再生法の適用を申請し、再建に取り組むこととなりました。新社長の指導のもと、コスト削減や新たな需要創出に向けた施策を実施しました。

経営再建に成功し、2008年には早期に再生手続きを完了。その後も関連会社を整理し、より効率的な運営を実現しました。現在は銀嶺バスとの統合を通じて、バス事業の一本化を進め、サービス向上に努めています。

主要なサービス

北都交通が展開するサービスは多岐に渡ります。空港連絡バスでは、札幌市内と新千歳空港間の便を定期的に運行しており、乗客の利便性を確保しています。また、都市間高速バスも運行しており、観光スポットへのアクセスも提供しています。これに加え、タクシーとハイヤーを利用した移動サービスも行っています。

特に観光バス事業では、各種ツアーや貸切バスのサービスを用意しており、札幌および周辺の観光地を訪れる観光客に対応しています。

近年の動向

近年では、IT技術を活用した容量管理やデジタル決済の導入を進め、利用者の利便性を向上させています。例えば、空港連絡バスの全車両にタッチ決済を導入し、スムーズな乗車を促進しています。

さらに2023年には新千歳空港連絡バスにJCBタッチ決済を導入するなど、現代の需要に合わせたサービス改革を続けています。このように、北都交通は今後も成長を続け、地域の交通インフラの一翼を担っていくことでしょう。

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