北陸重機工業

北陸重機工業株式会社の概要

北陸重機工業株式会社（ほくりくじゅうきこうぎょう）は、新潟県新潟市東区に位置する企業で、主として保守用や作業用の鉄道車両の製造を行っています。1965年に設立されたこの会社は、長い歴史の中で特に鉄道産業において重要な役割を果たしてきました。実際、2018年5月には極東開発工業との資本・業務提携を発表し、完全子会社となりました。

会社概要

商号：北陸重機工業株式会社
本社所在地：新潟県新潟市東区山木戸7-3-69
資本金：1,500万円
従業員数：58人
* 設立年：1965年11月

歴史の歩み

北陸重機工業は1965年に創業し、当初から主に鉄道関連の機器や車両の製造を手掛けてきました。1970年には機関車の海外輸出を開始し、2005年には大型機関車の製造に着手。特に製鉄所内の鉄道向けに遠隔操縦が可能な80t機関車を製作したことが特徴として挙げられます。2008年には第二工場が完成し、品質管理の証としてISO9001の認証も取得しました。

2018年に極東開発工業との提携を経て完全子会社となったことにより、さらなる事業拡大を図っています。2021年には新たな社屋と工場の完成も見据えています。

事業の発展

北陸重機工業は、加藤製作所や酒井工作所が内燃機関車事業から撤退した後、産業用小型内燃機関車及びモーターカーの製造に注力し、実績を重ねてきました。特に1970年代後期から1990年代にかけては、旧式の機関車が北陸重機工業製の新型に置き換えられるケースも多く見られました。最近では、歴史的な鉄道の動態保存のために新造された機関車も存在しています。

また、遊覧鉄道用の機関車や客車の製造も行っており、協三工業などとの連携で多くの製造実績を誇ります。1990年代以降は、より大型の機関車の製造にも進出し、35tから80tのクラスの中型・大型機関車を展開しており、製鉄所の構内鉄道向けでは国内でのトップシェアも達成しています。

海外展開と持続可能な製品

最近では、鉄道車両の輸出にも力を入れており、特にアジアやアフリカ市場向けの大型機関車や保守用車両を受注するなど、国内に閉じないビジネス展開を行っています。2000年代末からは、鉄道のRAMS（Reliability, Availability, Maintainability, Safety）への対応を進めることで、国際的な競争力を高めています。また、脱炭素化の流れにも対応したディーゼルエンジンと電動機のハイブリッド動力車や、大容量の蓄電池を用いた機関車の開発にも取り組んでいます。

主な製品

北陸重機工業の製品群には、以下のものがあります：

• - ディーゼル機関車

- 八戸臨海鉄道DD56 4
- 小湊鐵道DB4形
- JR貨物DB500形
- 日新NDD5603

• - トロッコ客車

- 碓氷峠鉄道文化むらの客車
- 南阿蘇鉄道TORA200形客車
- 小湊鐵道ハフ100形・ハテ100形

• - その他の車両

- 軌道モーターカー
- 保線作業車
- 電線延線車

まとめ

北陸重機工業株式会社は、長い歴史を持つ企業であり、鉄道車両の製造において日本国内外での競争力を高めています。今後も持続可能な技術開発と国際展開に注力していくことで、さらに成長を遂げることが期待されます。

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