十三階は月光

アルバム『十三階は月光』について

『十三階は月光』（じゅうさんかいはげっこう）は、日本のロックバンド、BUCK-TICKによる14枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは2005年4月6日にBMGファンハウスからリリースされました。初回盤には「ROMANCE」のミュージックビデオが収録されたDVDが付属しています。

ゴシックをテーマにしたコンセプト・アルバム

このアルバムは、BUCK-TICKが初めて挑戦したコンセプト・アルバムであり、テーマにはゴシックが強く表れています。本作のコンセプトは、ギタリストの今井寿が『Mona Lisa OVERDRIVE』のツアー中にぼんやりと思い描いていたものですが、前年に行われたボーカル櫻井敦司のソロライブを観たことで、その確信が強まったとされています。

多彩な楽曲とサウンド

収録されている楽曲は、全体的に統一感を持ちながらも曲調のバリエーションが豊かで、聴く者を飽きさせません。サウンド面では、これまでの作品で多く使用されていた打ち込みやループがほとんど存在せず、シンプルで間を活かしたアレンジが特徴です。ボーカル録りのディレクションには、ビクター時代のディレクターである田中淳一がボランティアで参加し、ドラムのディレクションには岡崎達成（AGE of PUNK、Lucy）が関わっています。

ツアー『13th FLOOR WITH MOONSHINE』

このアルバムを引っ提げて行われたツアー『13th FLOOR WITH MOONSHINE』では、19世紀末のヨーロッパ・ゴシックをイメージした舞台セットが用意されました。特に、追加公演ではバレリーナやピエロが登場し、演出として寸劇を取り入れるなど、視覚的にも楽しませる工夫が凝らされています。

オリコンチャートでの成功

『十三階は月光』は、リリースから8年ぶりにオリコンチャートのベスト5に入り、商業的にも成功を収めました。さらに、2017年11月7日にはデビュー30周年を記念して、全曲リマスターされたブルースペックCD2が紙ジャケット仕様で再発売されています。

収録曲

アルバムには多彩な収録曲が含まれており、その一例として「ENTER CLOWN」、「降臨」、「道化師A」などがあります。特に「月蝕」は、星野が数年前からストックしていた楽曲をテーマに合わせてアレンジしたものです。「ROMANCE -Incubo-」は先行シングルとして着目されました。

参加ミュージシャン

本作には以下のミュージシャンが参加しています：

• - 櫻井敦司 - ボーカル
• - 今井寿 - ギター、ノイズ、エレクトロニクス、コーラス
• - 星野英彦 - ギター、コーラス
• - 樋口豊 - ベース
• - ヤガミトール - ドラムス

また、サポートミュージシャンとして横山和俊がマニピュレート、シンセサイザー、ピアノなどを担当しました。

結論

『十三階は月光』は、BUCK-TICKのスタイルと革新性が融合した作品であり、アルバムのテーマであるゴシックが色濃く反映されています。多様な楽曲と独創的な演出によって、リスナーに新たな音楽体験を提供しています。

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