十条駅 (近鉄)

十条駅：京都の地の利便性を支える近鉄の駅

十条駅は、京都府京都市南区西九条柳の内町に位置する、近畿日本鉄道（近鉄）京都線の駅です。駅番号はB03。古くから地域に根付いた駅として、人々の生活を支えています。

歴史と変遷

十条駅の開業は1928年（昭和3年）11月15日に遡ります。奈良電気鉄道京都 - 桃山御陵前間の開通と同時に開業し、以来、地域住民の重要な交通手段として利用されてきました。1963年（昭和38年）10月1日の会社合併により、近畿日本鉄道の駅となりました。

その後、1998年（平成10年）10月3日には竹田 - 東寺間の連続立体交差事業により下り線が、翌1999年（平成11年）11月27日には上り線がそれぞれ高架化されました。これにより、バリアフリー化が促進され、利便性が大きく向上しました。2007年（平成19年）4月1日からは、ICカード「PiTaPa」の利用が開始され、ますます利用者の利便性が高まりました。

興味深いことに、1974年当時は駅名表記にバラつきがあり、駅入り口とプラットホーム内の表記が異なっていたり、漢字表記やローマ字表記にも違いが見られました。これは、時代の変遷の中で駅名表記の統一が進む過程を示す貴重な事例と言えるでしょう。

駅構造と設備

十条駅は、島式1面2線のホームを持つ高架駅です。ホームは6両編成に対応しており、改札口は1ヶ所のみ。改札・コンコースは1階、ホームは2階に位置しています。京都駅が管理する有人駅で、PiTaPaとICOCAに対応した自動改札機と自動精算機が設置されています。回数券カードの購入やICカードへのチャージも可能です。

利用状況と周辺環境

十条駅の1日あたりの乗降人員は、近年変動が見られます。2023年11月7日時点での1日乗降人員は約6,060人と記録されていますが、過去にはそれ以上の数値を記録した時期もありました。これは、周辺地域の開発状況や社会情勢の変化を反映していると考えられます。

駅周辺には、京都市南区役所や京都十条郵便局といった公共機関に加え、SGホールディングス、佐川急便、任天堂といった企業の本社や開発拠点、TOWA、西村製作所といった企業も立地しています。また、上鳥羽公園や南警察署、南青少年活動センターといった施設も近隣にあり、生活に便利な環境が整っています。

アクセスと路線情報

十条駅最寄りのバス停は、駅から徒歩2分の十条通沿いに位置する「十条油小路」です。京都市バス16系統（京都駅八条口・京都駅方面）や京阪バスのダイレクトエクスプレス直Q京都号などが乗り入れています。

近鉄京都線では、東寺駅と上鳥羽口駅に隣接しています。急行・準急は通過しますが、普通列車は停車します。

まとめ

十条駅は、近鉄京都線沿線において重要な役割を担う駅です。歴史と変遷を辿りながら、地域社会との関わりの中で発展を遂げてきました。今後も、地域住民の生活を支え、さらなる発展が期待される駅です。

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