千歳市立北陽小学校

千歳市立北陽小学校（ちとせしりつほくようしょうがっこう）は、北海道千歳市北陽に校舎を構える公立の小学校です。千歳市の教育を担う一校として、地域の子どもたちの成長を見守っています。

沿革

本校の設立は、1993年に市議会で新設校「北陽小学校」の設置が決定されたことに始まります。翌1994年には、千歳市立信濃小学校から分離する形で開校しました。開校当初は405名の児童と13学級でスタートし、同時に千歳小学校にあった肢体不自由児学級が本校に移設されました。開校から間もない1995年には体育館が完成し、翌年度の入学式は真新しい体育館で執り行われています。

開校後、地域の子どもたちの増加に伴い、児童数は着実に増えていきました。1999年には児童数が509名に達し、これに対応するため校舎東側に最初の増築工事が実施されました。この増築により、普通教室6室、図工室、図書室などが整備され、教育環境の拡充が図られました。また、同年にプールも完成しています。

2005年には、千歳市立長都小中学校の閉校に伴い、長都小学校が本校に統合されました。これにより、さらに児童数が増加し、同年夏には教室改修工事、翌2006年夏にも普通教室への転用を目的とした改修工事が行われています。2008年には児童数が735名（23学級）となり、さらなる教室不足に対応するため、校舎北側に2回目の増築工事が完成しました。

児童数の増加は止まらず、2011年には開校以来初めて1,000人を超え、2012年には1,116名（34学級）にまで膨れ上がりました。この状況に対応するため、校舎南側に2階建てのプレハブ校舎が設置される3回目の増築工事が行われました。その後も児童数は増え続け、2014年には1,317名（39学級）となり、再び校舎南側に4回目の増築工事として、2階建てのプレハブ校舎（普通教室4室、第2理科室、図工室、多目的教室、児童玄関など）が建設されました。

特に2017年5月1日時点では、児童数が1,397名を記録し、一時的に全国で最も児童数の多い小学校となりました。この著しい児童数増加を受け、2018年には千歳市長が市議会で分離新設校の建設方針を表明しました。同年11月には児童数が1,464名に達し、2年連続で全国最多の児童数を記録しています。2019年には児童数が1,500名（44学級）にまで増加するという状況が続きました。この過密状態を解消するため、2022年に千歳市立みどり台小学校が分離新設され、本校の児童数は適正規模に戻りました。同年には通級指導教室も開設されています。

教育目標

本校では、「自分や友達の良さを生かし、心をより豊かにしようとする子どもの育成」を教育目標として掲げています。この目標に基づき、具体的には以下のような子どもたちの育成を目指しています。

情：思いやりを持ち、互いに助け合える、優しい子
意：目標に向かい、粘り強く努力できる、頑張る子
知：自ら進んで学び、物事を深く考えられる、考える子
体：積極的に体を動かし、健康な体を作れる、元気な子

これらの目標を通して、知・徳・体のバランスの取れた児童の育成に力を入れています。

学校行事

一年を通して、子どもたちの学びを深め、学校生活を豊かにする多様な行事が計画されています。主な行事として、春には新年度の始まりを告げる始業式や入学式、各種学力検査が行われ、1年生を迎える会が開催されます。5月には避難訓練や交通安全教室、遠足などが実施され、6月には運動会で児童が日頃の成果を発揮します。夏休み前の7月には、6年生の修学旅行や4年生の地域見学などがあります。夏休み明けの8月には5年生の宿泊学習が行われ、秋にかけては各学年で見学学習が進められます。前期と後期の間の節目には終業式・始業式があり、10月と11月には学習発表会で日頃の学習の成果を発表します。冬には非行防止教室やクリスマスコンサート、そして学年の終わりに向けて卒業式や修了式が執り行われます。

通学区域

本校が指定する通学区域は、以下の地域です。

北光
北陽
長都駅前1丁目・2丁目
勇舞

進学先中学校

本校の児童は、原則として千歳市立勇舞中学校に進学します。

交通アクセス

本校へのアクセスは、主に鉄道とバスが利用できます。

鉄道：JR千歳線長都駅東口から徒歩約13分です。
バス：北海道中央バス、富士交通、千歳相互観光バス・道南バスのいずれかの路線で、「北陽3丁目」停留所を下車し、徒歩約3分です。

本校は、一時期全国有数の大規模校となるなど、その歴史において特筆すべき変遷をたどってきました。地域に根差し、子どもたちの健全な成長を目指す教育活動を続けています。

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