千葉県立松尾高等学校

千葉県立松尾高等学校

千葉県立松尾高等学校は、千葉県山武市松尾町大堤に所在する県立高等学校です。1909年（明治42年）に創立され、2008年（平成20年）には創立100周年を迎えました。長きにわたり地域に根ざした教育活動を展開しており、多くの卒業生を輩出しています。

学校概要

本校は、九十九里平野を一望できる高台に位置し、生徒たちは毎日坂道を上って通学します。春には、坂の両側に咲き誇る桜が美しく、訪れる人々を楽しませています。また、1984年（昭和59年）には、創立75周年を記念して古典植物園が整備され、自然豊かな環境で学習できることも特徴の一つです。敷地内には、部活動の合宿などに利用される宿泊研修施設「桔梗寮」があります。

毎年春には、恒例の学校遠足（通称：歩け歩け遠足）が実施され、生徒たちは約10キロメートルの道のりを徒歩で巡ります。目的地は、芝山仁王尊、殿塚姫塚、蓮沼海浜公園など、地域の歴史や自然に触れることができる場所です。

開校当初は女子校でしたが、少子化の影響により、2006年度（平成18年度）から男女共学となりました。現在は、各学年約160名の生徒が在籍しています。

専門コース

1年次は共通のカリキュラムで学習しますが、2年次からは進路希望に応じたコース制が導入されます。

A類型: 4年制大学や短期大学への進学を目指すコースで、文系・理系に対応しています。
B類型: 進学と就職のどちらにも対応したコースで、家庭科や商業科目が設定されています。
福祉コース: 福祉関係の進路を目指す生徒のためのコースで、福祉に関する専門科目を学びます。

沿革

1909年（明治42年）6月26日：山武郡立松尾実業学校として開校。
1914年（大正3年）4月15日：山武郡立女子実業学校に改称。
1920年（大正9年）4月8日：山武郡立山武実科高等女学校に改称。
1924年（大正13年）2月22日：千葉県立に移管し、千葉県立山武実科高等女学校となる。
1935年（昭和10年）4月1日：千葉県立松尾高等女学校に改称。
1948年（昭和23年）4月1日：学制改革により、千葉県立松尾高等学校となる。定時制課程を併設。
1960年（昭和35年）4月1日：定時制課程の募集を停止。
1963年（昭和38年）3月31日：定時制課程を廃止。
1970年（昭和45年）6月15日：現在の場所（千葉県山武郡松尾町大堤546）に新校舎を建設。
2006年（平成18年）4月1日：男女共学化を開始。
2008年（平成20年）：創立100周年記念式典を挙行。

校章・校旗

校章は、学校の歴史と伝統を象徴するデザインとなっています。

校旗は、1937年に松尾高女の校旗として制定されたものが、新制高校移行後に校章を染め直して使用されていました。2009年には、創立100周年を記念して新しい校旗が導入されました。

教育方針

本校は、以下の校訓と教育方針を掲げ、生徒の成長を支援しています。

校訓
未来は人間の手の中に　「自主・誠実・創造」

教育方針
学校の歴史と伝統を踏まえ、更なる発展と改善に努める。
生徒を学校の中心に据えた学校経営を行う。
地域社会に根差した学校経営を行う。
全職員の共通理解を図り、共同歩調による学校経営を行う。

学校行事

年間を通して、様々な学校行事が実施されています。

4月：始業式、離退任式、入学式、創立記念日
5月：学校遠足、球技大会
6月：更衣
7月：礼法指導（第3学年）、終業式
9月：始業式、体育祭
10月：更衣、桔梗祭（文化祭）、防災訓練
11月：修学旅行（第2学年）、校外学習（第1・3学年）
12月：終業式
1月：始業式
2月：マラソン大会、もちつき
3月：卒業式、修了式

部活動

運動部と文化部、同好会が活発に活動しています。

運動部
陸上、卓球、バレーボール、体操、弓道、バスケットボール、ソフトボール、陸上、ソフトテニス、サッカー、ダンス

文化部
吹奏楽、演劇、書道、茶道、華道、美術、英語、写真、郷土研究、生物、漫画、手芸、文芸、JRC、クッキング、コンピュータ

同好会
柔道

特に、吹奏楽部は名門として知られ、東関東吹奏楽コンクール入賞の常連校です。海外への演奏旅行も積極的に行っています。

交通アクセス

JR総武本線「松尾駅」より徒歩10分

脚注

[参考文献]
千葉県立松尾高等学校　『創立七十五年史』千葉県立松尾高等学校、1984年。
千葉県立松尾高等学校　『創立百周年記念誌 千葉県立松尾高等学校』千葉県立松尾高等学校、2010年。

[関連項目]
千葉県高等学校一覧
旧制中等教育学校の一覧 (千葉県)
松尾城 (上総国)

[外部リンク]
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