半規則型変光星

半規則型変光星について

半規則型変光星（semiregular variable star）は、中期から晩期に繁栄する巨星や超巨星に分類される星で、その光度は周期的に変化することもあれば、時には不規則な変光も見られる特徴があります。これらの星の周期は非常に広範で、20日から2000日以上に及び、光度曲線は一定ではなく、様々な形状を持っています。また、変光範囲は数等級から数百分の数等級という広さがあります。

半規則型変光星は、従来は4つの主要な細分類に分けられてきましたが、2001年のName List 76により新たにSRSが加わり、現在は5つの細分類が存在します。それぞれのタイプは異なる特性を持ち、次にそれらについて詳しく説明します。

半規則型変光星の細分類

SRA

この型に属する星は、通常はスペクトル型M、C、またはSの巨星で、持続的な周期性が観察されます。変光幅は通常2.5等級以下であり、比較的小さな変動を示します。代表例として、みずがめ座のZ星や、りょうけん座のV星、うしかい座のV星およびはくちょう座のRS星が挙げられます。変光幅や光度曲線は周期ごとに変わることがあり、周期は35日から1200日となります。これはミラ型変光星との違いで、明確な点群の変動が見られないことが特徴です。

SRB

SRB型は、同様にスペクトル型M、C、Sの巨星ですが、周期は20日から2300日と、より不規則な変動を示します。全く光度が変化しない時期もあるため、その周期は明確ではありません。例としては、かんむり座のRR星や、はくちょう座のAF星、おおぐま座のZ星、うさぎ座のRX星が挙げられます。

SRC

この型はスペクトル型M、C、Sの超巨星に相当し、変光の振幅は約1等級です。周期は30日から数千日にわたります。ケフェウス座のμ星（ガーネット・スター）やオリオン座のα星（ベテルギウス）、ペルセウス座のS星、はくちょう座のRW星などがこの分類に含まれます。

SRD

SRD型はスペクトル型F、G、Kの巨星または超巨星で、光度変化の振幅は0.1から4等級です。周期は30日から1100日程度です。代表例には、ヘルクレス座のSX星や、おおぐま座のSV星、ヘルクレス座のUU星、カシオペヤ座のV509星があります。

SRS

この新しい分類は、短い周期（数日から1ヶ月程度）の赤色巨星で、変光範囲は0.3等級未満です。例としては、おひつじ座のAU星や、きょしちょう座のEG星、みずへび座のCX星、ケンタウルス座のV1154星が含まれます。

球状星団M13

特に球状星団M13は、11.95等から12.25等の数十個の赤色変光星を含んでおり、その周期はV24で43日からV43で97日と多様です。これにより、半規則型変光星の多様性が示されています。

まとめ

半規則型変光星は、星の分類において興味深い存在であり、各細分類はそれぞれ異なる特性を持つことから、天文学における多様性を示しています。観測者にとって、その変光のメカニズムや周期の変動を理解することは、宇宙の理解を深める上で重要な要素となります。

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