協同クレジットサービス

協同クレジットサービスについて

協同クレジットサービス（Kyodo Credit Service Co., Ltd）は、かつて日本において活躍していたクレジットカード会社です。この会社は、農林中央金庫が出資しており、業界内では「協同クレジット」とも呼ばれていました。クレジットカードのブランド名は「KC」で、一般的には「JAカード」として親しまれていました。これは、農業協同組合を示すものでもあります。

国際的なブランドとして、VISAやMasterCardのプリンシパルメンバーとしての地位を持ち、またJCBカードをフランチャイズとして発行していました。2003年頃からは、JAバンクとともに人気アニメ「サザエさん」を使用したCMを展開し、幅広い認知度を獲得しました。

2005年3月時点では、カード会員は87万人に達し、総取扱高は988億円に及びました。その内訳は、ショッピングが606億円、キャッシングが382億円であり、加盟店数は5万店にのぼっていました。このような規模を誇る協同クレジットサービスでしたが、2006年10月1日にUFJニコスと合併し、その結果として協同クレジットサービスは解散することとなります。合併後、存続したのはUFJニコスであり、UFJニコスはさらに2007年4月1日にDCカードと合併し、「三菱UFJニコス株式会社」として新たな一歩を踏み出しました。

合併による変更点

こちらの合併に伴い、協同クレジットのJAカードに関しては一部の変更が行われました。特に、VISAおよびMasterCardブランドのカードは、有効期限が到来すると自動的に解約となることが決められました。ただし、2006年10月から2007年9月の間に有効期限を迎えるカードについては、新しいカードが送られ、その新たな有効期限まで使用が可能という措置が取られました。一方、JCBブランドのカードは、旧UFJカードのJCB発行に準じる形となり、カードのデザインもUFJ JCBではなく、JCB本体のスタイルに統一されることとなりました。

また、キャッシュカード一体型のJAカードをお持ちの方は、クレジット部分の強制解約に際し、キャッシュカード部分の再発行が必要でした。協同クレジットサービスとUFJニコスの合併後、新たに提供されるNICOS/VISAブランドのJAカードもスタートし、地域によっては秋田日本信販などの地方会社が発行することとなりました。このように、利用者は新たに申し込みを行う必要が生じました。

カードの特徴と影響

協同クレジットサービスの初期に発行されたMasterCardカードには、裏面にUC・DC・MCのロゴが記載されていました。これは当時の日本国内における加盟店開放制度の未発達を補うための施策でしたが、実際には加盟店の数が限られており、決済口座も限定されていたため、クレジットカードの魅力が劣っていたかもしれません。また、VISAカードの普及も進んでおり、協同クレジットの知名度向上や会員数の拡大に寄与することはありませんでした。

ICカードを利用したポイントサービス「Plet's」にも参加していましたが、2006年5月31日をもって終了しました。これによって、JAカードが持つ特典も次第に制限されることになりました。全体的に見て、協同クレジットサービスは長い歴史を経て、最終的には大手企業に吸収され、閉じられてしまったサービスということができます。しかし、その過程で多くの消費者にカードの利便性を提供してきたことは間違いありません。

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