南インド洋管区フランス軍

南インド洋管区フランス軍について

南インド洋管区フランス軍（FAZSOI）は、フランスの海外領土であるレユニオンとマヨットに展開される軍事部隊です。この部隊は、レユニオンに位置するランベール兵営を司令部とし、ここからフランスの統合参謀総長の指揮下に活動しています。FAZSOIは、陸軍、海軍、空軍、国家憲兵隊、そして適応軍役制度に基づく部隊で編成されており、約3,200人の軍人が配備されています。

編成と部隊構成

FAZSOIの各部隊は異なる軍種の混成であるため、多様な任務に対応能力を持っています。陸軍には主に2つの部隊があり、常時850名が駐屯しています。特に目を引くのは第2海兵歩兵落下傘連隊で、こちらは日本の自衛隊における空挺部隊のような役割を持ち、主にフランス領の防衛に従事しています。また、マヨットにも外人部隊の分遣隊があり、地域の安定に寄与しています。

海軍はザウジ海軍基地とポール・ド・ラ・ポアント・デ・ギャレの港に約430人の兵士が展開しており、フロレアル級フリゲートや哨戒艇、上陸用舟艇を用いて海上の安全を確保します。空軍は第181空軍基地に280人が配置されており、輸送機やヘリコプターがその任務に用いられています。

国家憲兵隊も重要な役割を果たしており、レユニオン県で950人、マヨット県で196人の憲兵が治安維持にあたっています。そして、適応軍役制度の下、地元の若者が軍に参加し、地域貢献を目指す部隊も編成されています。

主な任務

南インド洋管区フランス軍の任務は多岐にわたります。まず基本的な任務は、フランスの領土に対する主権を守ること、またマヨットにおける不法移民対策です。自然災害時には住民への支援も行い、特にハリケーンやチクングニア熱対策などが求められます。

海上においては、フランス領の排他的経済水域での違法漁業の取り締まりが重要です。具体的には、海難救助や不法移民の取り締まりを行います。航空分野でも、住民援助を中心に任務を遂行しており、災害発生時や緊急時の支援が必要とされています。さらに、地域協力の一環としてインド洋委員会や南部アフリカ開発共同体にも参加し、国際的な協力を深めています。

FAZSOIは、地域の安定とフランスの国益を守るために、日々奮闘しています。その多様な任務は、国際社会におけるフランスの存在感を示すものでもあります。

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