南台寺 (湖南省)

南台寺（なんだいじ）

南台寺は、中華人民共和国湖南省衡陽市南嶽区に位置する仏教寺院です。この寺は、禅宗の曹洞宗、雲門宗、法眼宗という三つの重要な宗派の祖庭として、中国仏教史上において特別な地位を占めています。

歴史

南台寺の創建は、南朝梁の天監年間（502年-519年）に遡ります。高僧である海印がこの地の秀麗な自然と霊的な雰囲気に惹かれ、庵を結んで住んだのが始まりとされています。

唐の天宝元年（742年）には、石頭希遷がこの寺に住し、慧能の南宗禅法を広めました。このため、多くの学者が集まり、南台寺は南方禅宗における重要な道場の一つとなり、禅宗の曹洞、雲門、法眼の三家の祖庭としての地位を確立しました。南宋時代の乾道3年（1167年）には、朱熹が張栻と共にこの寺を訪れています。明代の弘治年間（1488年-1505年）には、無碍和尚が住職を務めました。清の光緒25年（1899年）には、四川巡撫と僧侶の淡雲、福成、黙安が資金を募り、寺院を全面的に再建し、1904年に完成しました。

1907年には、日本の曹洞宗の僧侶である水野梅暁が率いる日本仏教礼祖代表団が南台寺を訪問し、梅暁は寺院に「鉄眼和尚倣明本蔵経」5,700余巻と貝葉仏像32幅を寄進しました。

しかし、文化大革命の時期には、紅衛兵によって寺院を含む多くの宗教施設が徹底的に破壊され、寺内にあった文化財は失われてしまいました。1981年、タイの華僑である黄彰任・欧陽愚夫妻が寺院に鎏金銅仏像を寄贈しました。

1983年には、中華人民共和国国務院によって、南台寺は漢族地区仏教全国重点寺院に認定されました。1987年には、湖南省仏教協会が宝曇を招き、住職としました。その後、地元政府による寺院の修復が行われました。

伽藍

南台寺の主要な伽藍には、以下のものがあります。

山門
大雄宝殿（本堂）
天王殿
羅漢堂
蔵経楼
祖堂
法堂
雲水堂
金剛舎利塔

主な住僧

海印
石頭希遷
無碍
淡雲
宝曇
* 懐輝

南台寺は、その長い歴史の中で多くの高僧を輩出し、中国仏教、特に禅宗の発展に大きく貢献してきました。文化大革命による破壊を乗り越え、再建された現在の南台寺は、仏教徒にとって重要な巡礼地であり、また、豊かな歴史と文化に触れることができる場所として、多くの人々に親しまれています。

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