南幌ビューロー

南幌ビューロー（なんぽろビューロー）は、北海道空知郡南幌町の中央に位置する多機能複合施設です。町の活性化と住民サービスの向上を目指し、南幌町自身が設置・運営しています。この施設は、かつて地域交通の要であった夕張鉄道南幌駅の跡地に建設され、その歴史を受け継ぐかのように、現在も南幌町の情報と交通の拠点としての重要な役割を担っています。

2000年4月に開館した南幌ビューローは、地上5階建ての建物内に、町内外からの人々が集い、情報を共有し、交流を深めるための様々な機能を備えています。館内には、特産品を扱う物産館、各種会議に対応できる大小の会議室、南幌の風景を一望できる展望台、そして地域と都市を結ぶバスターミナルなど、多様な施設が集約されています。

各フロアには以下のような施設が配置されています。

1階: 交流ホールのほか、町外からの訪問者が最初に利用することの多いバス待合所があります。また、「ふるさと物産館」では、南幌町の豊かな自然が育んだ特産品や、町内の福祉施設で手作りされた製品などが展示・販売されています。特産品のキャベツを使った名物料理が味わえる軽食喫茶スペースも設けられており、食事や休憩に利用できます。
2階: ミーティングルームがあり、比較的少人数の打ち合わせなどに利用されています。
3階: 規模に応じた会議が可能なように、小会議室が1室、中会議室が2室、大会議室が1室配置されています。
4階: ギャラリースペースとして活用されており、地域の文化活動や作品展示の場となっています。
5階: 展望台があり、南幌町の街並みや周辺の田園風景、遠くの山々まで見渡すことができます。

特に、南幌ビューローの重要な機能の一つがバスターミナルです。建物1階に直結した形で設けられており、都市間バスや地域内を巡る一般路線バスが発着する交通結節点となっています。のりばは2か所設けられており、利用者は待合所で快適にバスを待つことができます。また、1階の売店では、乗り入れる各バス会社の乗車券や、夕鉄バスの定期券の販売も行われており、利便性が高められています。

現在（2024年10月1日時点）南幌ビューローを発着する主なバス路線は以下の通りです。

北海道中央バス: 高速くりやま号（札幌駅前行き、栗山駅行き）
ジェイ・アール北海道バス: 大35 南幌線（大谷地ターミナル行き）、広37・広38 南幌線（北広島駅行き）
夕張鉄道（夕鉄バス）: 新さっぽろ駅行き（あけぼの団地・江別駅・野幌駅南口経由など）、南幌東町行き
* 長沼町営バス: 西6線・千歳橋線（長沼町内方面行き、予約制）

過去には運行されていたものの、路線の再編や廃止により南幌ビューローへの乗り入れが終了した路線もあります。例えば、北海道中央バスの南岩線（岩見沢ターミナル行き）は2005年4月1日に、高速ゆうばり号（レースイリゾート行き、札幌駅前行き）は2024年10月1日に廃止されました。また、夕張鉄道バスの札幌大通行きや、栗山駅・栗山高校・新夕張駅方面行き（北長沼経由）なども、2023年10月1日に廃止されています。

南幌ビューローは、かつての鉄道駅跡地という歴史を活かしつつ、現代の情報化社会と地域交通のニーズに応える形で整備された施設です。町民の日常生活を支えるとともに、町外からの訪問者にとっては南幌町の玄関口として、また情報収集や観光の拠点として機能しており、地域の交流促進と発展に貢献しています。

（参照：北海道南幌町ウェブサイト等）

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