南部利昭

南部利昭の生涯と業績

南部利昭（なんぶ としあき、1935年9月16日 - 2009年1月7日）は、南部家の第45代当主であり、靖国神社の第9代宮司として名を馳せた。彼は、後陽成天皇の直系の子孫でもある。

生い立ちと学び

利昭は南部家の第44代当主、南部利英の三男として生まれました。母は南部瑞子で、南部利淳の長女にあたります。1958年、彼は学習院大学の政経学部経済学科を卒業。幼少期には常陸宮正仁親王と同級生であったこともあり、上流階級の環境で育ちました。

南部家の当主としての役割

利昭は、1980年に長兄と父を相次いで亡くしたことで、第45代当主となりました。彼の次兄は他家に養子に出ていたため、利昭が家を継ぎました。1981年に電通を退職後は、父が設立した南部恒産の社長として事業を引き継ぎ、地域の文化や社会活動にも力を入れました。江戸千家岩手不白会会長や、岩手日英協会会長などの役職も務め、地域貢献に努めました。また、日本会議の代表委員としても活動しました。

靖国神社宮司に就任

2004年9月11日、南部利昭は靖国神社の宮司に就任します。岩手県出身者として初めての役職でしたが、彼の立場は非常に原則的であり、松平永芳以来のスタンスを堅持しました。特に「A級戦犯」の分祀や国立追悼施設建設には反対の姿勢を崩さず、首相による靖国神社参拝を強く求めました。

彼は、小泉純一郎首相の2度の参拝を見届け、その中には終戦の日の参拝も含まれました。また、李登輝前台湾総統の靖国神社への参拝を支持し、自らも極秘裏に台湾を訪れるなど、参拝の実現に向けて尽力しました。

健康と最期

南部利昭は、2009年1月7日正午前に執務中に倒れ、駿河台日本大学病院に搬送されましたが、午後2時9分には虚血性心不全で亡くなりました。享年は75歳で、満73歳での逝去でした。

家族と跡継ぎ

南部家は旧盛岡藩に属し、戊辰戦争では旧幕府方として活動しましたが、その後の日露戦争では南部の大叔父である南部利祥が誠心誠意の活躍をし、靖国神社に合祀されることで家族は歴史に名を残しました。南部家は、代々神道に基づいた祭祀を守り続けてきました。利昭の死後、家の跡を甥である利文が第46代当主として引き継ぎ、南部家の伝統は未来へと継承されていきました。

関連項目

• - 盛岡藩
• - 盛岡市
• - マイルチャンピオンシップ南部杯

南部利昭は、政治や文化活動を通じて地域と国に寄与し続け、彼の業績は今も人々の記憶に残っています。

もう一度検索