単州

単州（ぜんしゅう）は、中国にかつて存在した州であり、五代十国時代から明初にかけて、現在の山東省菏沢市南東部と済寧市南西部にまたがる地域に設置されていました。

歴史

単州の前身は、唐末に設置された輝州です。899年（光化2年）に、朱全忠の上奏により、宋州の碭山・虞城・単父の3県と曹州の成武県をもって輝州が置かれました。翌年の900年（光化3年）には、輝州の州治が単父県に移され、その軍号を崇徳軍としました。

924年（同光2年）、後唐により輝州は単州と改称されました。この改称以降、単州として歴史を歩むことになります。

北宋時代

北宋の時代、単州は京東西路に属し、単父・成武・魚台・碭山の4県を管轄していました。この時代、単州は地域における一定の役割を果たしていました。

金の時代

金の時代になると、単州は南京路に属し、引き続き単父・成武・魚台・碭山の4県を管轄しました。管轄県に変更はなく、金の支配下で同様の行政区分が維持されました。

元の時代

元の時代には、単州は済寧路に属し、管轄する県は単父・嘉祥の2県となりました。この時期に管轄県が変更されています。

明の時代とその後

1368年（洪武元年）、明朝により単父県が廃止されました。翌年の1369年（洪武2年）には、単州自体が廃止され、単県に降格しました。単県と嘉祥県は済寧府に転属となり、その行政的位置づけが大きく変わりました。1385年（洪武18年）には、済寧府が済寧州に降格したことに伴い、単県は兗州府に転属し、嘉祥県はそのまま済寧州に属しました。

このように、単州は時代とともに所属や管轄県を変化させながら、その地域に影響を与え続けました。その変遷は、中国の地方行政制度の歴史を物語る一例と言えるでしょう。

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