嘉祥県について
嘉祥県(かしょう-けん)は、中国の
山東省済寧市に位置し、県政府の中心地は嘉祥街道です。この県は、歴史的に数多くの変遷を経て、現在の形に至っています。
歴史的な背景
嘉祥県の設立は、
1147年(皇統7年)に遡ります。この年、金朝が
巨野県と任城県の一部を分離し、新たに嘉祥県を設けました。県名は『春秋』の「西獰獲麟」に由来し、吉祥という意を持ちます。当初、この地域は山東西路に属していましたが、元朝の成立によって、山東東西道済寧路に移管されました。その後も、地域の境界や管轄は数回変更されました。
1279年(至元16年)に
単州に移管され、
明朝成立後の
1371年(
洪武4年)には山東布政司済寧府の管轄下に入りました。
1385年(
洪武18年)に兗州府に移され、
清朝の成立後、
1735年(
雍正13年)には兗州府済寧州、
1776年(
乾隆41年)に済寧直隷州となりました。
中華民国の設立に伴い、
1913年(民国2年)には
山東省岱南道の管轄に。その後、
1928年(民国17年)には道制が廃止され、
山東省の直轄区域となります。
戦争とその影響
日中戦争が勃発すると、嘉祥県は
中華民国臨時政府の支配下に入りました。この期間、
山東省魯西道の管轄に変更されますが、同時期に
中国共産党もこの地域での抗日運動を開始しました。
1944年(民国33年)には嘉祥県抗日民主政府が設置され、
国共内戦の時期には多くの組織変更がなされました。
1949年8月、嘉祥県は平原
省湖西専区に設置され、
中華人民共和国の成立を迎えます。
1952年11月には平原
省が
山東省に移管され、
1953年には済寧地区に移行しました。その後、
1958年11月には一度廃止され、
済寧市に編入されるものの、
1962年には再設置されました。最終的には、
1983年10月に新設された
地級市である
済寧市に移管されて現在に至ります。
行政区画
現在、嘉祥県は3つの街道と12の
鎮を管轄しています。具体的には、以下の通りです:
- - 街道: 嘉祥街道、臥竜山街道、万張街道
- - 鎮: 紙坊鎮、梁宝寺鎮、疃里鎮、馬村鎮、金屯鎮、大張楼鎮、馬集鎮、孟姑集鎮、老僧堂鎮、仲山鎮、満硐鎮、黄垓鎮
また、紙坊
鎮には
済寧曲阜空港が位置しており、交通の要所とされています。
このように、嘉祥県は長い歴史を持ち、多様な文化的背景を有し、今もなおその魅力で訪問者を惹きつける場所であり続けています。