原英史 (野球)

原 英史氏は、1972年5月27日に生まれた日本の元プロ野球選手（外野手）であり、現在は野球指導者として活動しています。

彼の野球人生は、堀越高校時代に始まりました。1年生の夏には早くもレギュラーの座を獲得し、主に五番打者、一塁手としてチームを牽引し、全国高等学校野球選手権大会に出場する経験を得ました。2年生の夏には惜しくも西東京大会の決勝で敗れましたが、秋の新チームからは主将としてチームをまとめ上げ、打線の要である四番を務めるだけでなく、投手としてもマウンドに立つなど、投打の中心選手として活躍しました。しかし、3年生に進級する春、当時の桑原秀範監督の判断により、中堅手へとコンバートされました。このコンバート後も打撃力は健在で、3年生の夏には荒井昭吾選手らと共に、西東京大会屈指の好打者の一人として高い評価を受けます。特に西東京大会の四回戦では、日本学園高校を相手に2本の本塁打を放ち、7打点を挙げるなど、圧倒的な活躍を見せました。残念ながら、準決勝で日大鶴ヶ丘高校に敗れ、甲子園への夢は叶いませんでしたが、高校通算では39本もの本塁打を記録するなど、その長打力は多くの注目を集めました。

プロ入りへのきっかけは、当時のヤクルトスワローズ監督であった野村克也氏との特別な縁でした。野村氏が自身の三男である野村克則選手の応援にたまたま堀越高校の試合を観戦に訪れた際、克則選手の一つ上の学年であった原選手のプレーに強く感銘を受け、自ら獲得に向けた活動を行ったと言われています。高校時代に見せた長打力などが高く評価され、1990年のNPBドラフト会議において、ヤクルトスワローズから5位での指名を受け、プロ野球の世界へと足を踏み入れました。

ヤクルトスワローズには1991年から1994年まで在籍しました。この間、プロとして貴重な経験を積んでいます。特に1992年には、アメリカのカリフォルニアリーグに属するサリナス・スパーズへと野球留学する機会を得ました。ここでは二軍での6試合に出場し、18打数で5安打、3本塁打、8打点という成績を残しています。しかし、残念ながら一軍の公式戦に出場する機会を得ることはできず、1994年シーズン終了後にヤクルトスワローズを退団することとなりました。

プロ野球選手としての現役生活を終えた後、原氏は宮崎県川南町に居を移しました。野球への情熱は尽きることなく、指導者としての道を歩み始めます。2005年には、翌年のチーム設立を控えていた梅田学園ベースボールクラブ宮崎の監督として迎えられました。チームの立ち上げ期を支え、2006年シーズンまで指揮を執りました。その後も、他のアマチュア野球チームにおいて、選手としてプレーしたり、監督としてチームを指導したりするなど、継続的に野球に携わっています。

プロ野球での一軍出場は叶いませんでしたが、高校時代にはその打棒で注目を集め、引退後もアマチュア野球界で指導者として後進の育成に貢献するなど、野球人としてのキャリアを積んでいます。

プロ入り時の背番号は58番（1991年～1994年）でした。

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