参議院二人区

参議院二人区について

概要

日本の参議院議員通常選挙において、参議院二人区は、定数4人、改選数2人という制度になります。この選挙区は、二大政党制が進展しやすく、一般的には第一党と第一野党の二つの主要政党が議席を分け合う流れが見られます。そのため、第三政党が議席を獲得することが難しい傾向が強く、無風選挙、すなわち特に競合がない選挙が頻繁に行われることが多いです。

政党の状況

55年体制の期間中、具体的には熊本県や鹿児島県などの保守的な選挙区では、自民党と保守系の候補が二人区で同時に当選し、議席を独占することが一般的でした。しかし、55年体制が終息を迎えると、1990年代の選挙制度改革により、小選挙区比例代表並立制が導入され、政界が再編成されました。この流れの中で、新たに登場したのは新進党、民主党、立憲民主党などの保守系政党でした。

これにより、自民党のみが議席を獲得することが難しくなり、二人区において他の政党に議席が振り分けられるようになりました。特に1998年の第18回参議院議員通常選挙における群馬県および鹿児島県では、自民党が公認候補を二人当選させ、議席を独占したのが最後の例とされています。

野党の独占事例

また、野党勢力の候補が二人区で議席を独占したケースも存在します。1995年の第17回参議院議員通常選挙では、北海道選挙区や長野県選挙区で、野党候補による独占が見られました。その他にも、与党系議員の失職後に行われた補欠選挙で野党系が独占した事例もあります。2019年の広島県選挙区では、野党系無所属候補と自民党候補が当選したが、自民党による当選無効の結果、野党系無所属資格で再選挙が行われ、その後の選挙で議席独占が成立しました。

近年の変化

近年においても二人区の状況は変化しています。2016年の静岡県選挙区では、当選した候補者が知事選出馬で失職し、その後の補選で野党系無所属候補が当選したことがあり、そのため野党系議員が議席を独占することになりました。このように、二人区における政党や候補者の状況は常に流動的であり、選挙ごとに新たな展開が見られます。

二人区の例と関連区

参議院二人区には、現在以下の4つの選挙区があります：

• - 茨城県選挙区（1947年 - 現在）
• - 静岡県選挙区（1947年 - 現在）
• - 京都府選挙区（1947年 - 現在）
• - 広島県選挙区（1947年 - 現在）

また、過去には他に二人区が存在していた可能性があります。参議院の選挙区や選挙制度は、政治の変遷に伴って変化してきました。今後も二人区のダイナミックな動向を注視していくことが重要です。

まとめ

参議院二人区は日本の政治において特有の特徴を持っており、二大政党制が強く影響を及ぼしています。今後の選挙において、政党の力関係や候補者の戦略がどのように変わるかが、重要なポイントになります。

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