古味直志

古味直志：少年ジャンプを彩るラブコメディーの巨匠

古味直志（こみ なおし）氏は、1986年3月28日生まれの日本の漫画家です。高知県出身で、幼少期から絵を描くことに才能を示し、漫画への情熱を燃やしていました。特に代表作となる『ダブルアーツ』は、小学校時代から連載を夢見て構想を練っていた作品です。

高知県立檮原高等学校、専門学校アートカレッジ神戸まんが学科を経て、古味氏は漫画家としての道を歩み始めます。在学中から『週刊少年ジャンプ』編集部に作品を持ち込み、編集者たちの注目を集めていました。同期には増田英二氏や樋野友行氏らがおり、切磋琢磨した日々を送ったことでしょう。

2006年、第39回ジャンプ十二傑新人漫画賞にて、読切作品『island』で準入選という栄誉を手にします。これは史上2人目という快挙であり、彼の才能を証明する出来事となりました。この作品は『赤マルジャンプ』に掲載され、漫画家としてのデビューを飾ります。その後も『週刊少年ジャンプ』で読切作品『恋の神様』を発表し、着実に経験を積んでいきました。

2008年、満を持して『週刊少年ジャンプ』で『ダブルアーツ』の連載を開始します。連載開始と同時に上京し、本格的に漫画家としての活動に邁進します。連載終了後、しばらく新たな連載獲得に苦戦した時期もありましたが、編集者からのラブコメディへの挑戦という提案を受け、『ニセコイ』へと繋がる道が開かれます。

2011年、『少年ジャンプNEXT!』に掲載されたラブコメディ読切作品『ニセコイ』は高い評価を受け、『週刊少年ジャンプ』にて連載化されます。この作品は、テレビアニメ化や様々なメディアミックス展開が行われる大ヒットとなり、古味氏を代表作とする漫画家としての地位を確固たるものとしました。2014年には『古味直志短編集 恋の神様』が発売され、彼の初期作品に触れる機会も増えました。

古味氏の人物像としては、趣味に「色んなものを見ること」「ボケーッと散歩」、特技に「異常睡眠」を挙げています。好きな漫画家や作品にも幅広く触れており、『ジョジョの奇妙な冒険』『風の谷のナウシカ』『DEATH NOTE|DEATH_NOTE』『銃夢』『よつばと!』『ONE PIECE|ONE_PIECE』などを愛読していることが知られています。

『island』の高い評価は、特に構成力と演出力が称賛されています。第39回ジャンプ十二傑新人漫画賞（審査員・天野明氏）での準入選は、彼の才能が既に高く評価されていたことを示す証拠と言えるでしょう。

古味氏の作品リストには、『ダブルアーツ』『ニセコイ』といった連載作品をはじめ、多くの読切作品が挙げられます。また、『恋物語』や『恋のキューピッド 焼野原塵』の挿絵なども手がけています。

西尾維新氏とは、同時期に『週刊少年ジャンプ』で連載していた作家として知られ、互いに作品を高く評価し合う間柄であることが対談で明かされています。アシスタントには長谷川智広氏、後藤逸平氏らが名を連ねています。長谷川氏とは『ニセコイ』と『恋のキューピッド 焼野原塵』のコラボレーション作品『ニセコイのキューピッド 焼野原塵』を発表しています。

古味直志氏は、少年ジャンプという舞台で独自のラブコメディー世界を築き上げた漫画家です。彼の作品は、多くの読者に愛され、漫画史に大きな足跡を残しました。今後、どのような作品を生み出していくのか、期待せずにはいられません。

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