古屋昭彦

古屋昭彦

古屋 昭彦（ふるや あきひこ、1946年10月5日 - 2022年4月23日）は、日本の外交官であり、国際社会における日本のプレゼンス向上に大きく貢献しました。位階は従三位。

生涯

1946年、古屋氏は東京に生まれました。1965年に開成高等学校を卒業後、1970年には東京大学法学部を卒業し、外務省に入省しました。同期には、高橋利弘（駐ニュージーランド大使）や下荒地修二（駐ベネズエラ大使）などがいます。外務省入省後は、様々な役職を歴任し、外交官としてのキャリアを積み重ねました。

外交官としてのキャリア

1990年、古屋氏は在フランス日本国大使館にて広報担当参事官に就任し、その後1994年には在ベトナム日本国大使館公使としてベトナムとの関係強化に尽力しました。1995年には外務大臣官房外務参事官兼総合外交政策局国際社会協力部、1996年には外務大臣官房審議官兼総合外交政策局国際社会協力部として、日本の外交政策に深く関与しました。

1997年からは経済協力開発機構（OECD）日本政府代表部公使として、国際的な経済協力体制の構築に貢献しました。2000年には、駐セネガル特命全権大使を皮切りに、駐カーボ・ヴェルデ、駐ガンビア、駐ギニアビサオ、駐マリ、駐モーリタニアの大使を兼任し、アフリカ諸国との外交関係を深めました。

2002年には国際協力銀行アジア担当理事に就任し、アジア地域の経済発展を金融面から支援しました。2006年には、駐南アフリカ特命全権大使として、南アフリカをはじめとするボツワナ、レソト、ナミビア、スワジランドの大使を兼任し、南部アフリカ地域における日本の外交活動を牽引しました。

2008年、古屋氏は特命全権大使（地球環境問題担当）に任命され、地球規模での環境問題解決に向けて取り組みました。2009年には、国際連合環境計画（UNEP）第25回管理理事会に日本政府代表として参加し、2010年には第8回「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合で共同議長を務めるなど、気候変動問題に対する国際的な協調体制の構築に尽力しました。2011年に外務省を退官しました。

退官後

2020年、長年の功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。しかし、2022年4月23日、古屋氏は生涯を閉じました。その功績を称え、叙従三位が贈られました。

古屋昭彦氏は、その卓越した外交手腕と国際的な視点をもって、日本の外交に大きく貢献した人物として、その功績は永く記憶されるでしょう。

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