高橋利弘

高橋利弘：国際舞台で活躍した外交官の軌跡

高橋利弘（たかはし としひろ）は、1945年9月20日生まれの日本の外交官です。東京都立小石川高等学校、東京大学工学部都市工学科を卒業後、1970年に外務省に入省しました。

外交官としてのキャリア

外務省入省後、高橋氏はアメリカでの研修を経て、在ビルマ日本国大使館二等書記官としてキャリアをスタートさせました。その後、OECD代表部一等書記官、在バングラデシュ大使館参事官など、様々な国際的なポストを歴任しました。

外務省本省では、経済局国際エネルギー課長、大臣官房文書課長、同通信課長、外務研修所総括指導官、国際協力事業団企画評価部長、大臣官房審議官などを務めました。これらの職務を通じて、国際協力や政策立案の分野で重要な役割を果たしました。

さらに、国連代表部公使、EU代表部公使、リオデジャネイロ総領事といった在外公館での要職も歴任し、国際社会における日本のプレゼンス向上に貢献しました。

大使としての活躍

高橋氏は、パラグアイ駐箚特命全権大使、そしてニュージーランド駐箚特命全権大使という、重要な大使の役職を歴任しました。

特に、ニュージーランド大使在任中の2010年には、サモアとの間で3億円の環境プログラム無償資金協力「森林保全計画」に関する書簡の交換を行いました。この協力は、環境保全における国際連携の重要性を示すものでした。

また、同年に発生したシーシェパードのピーター・ベスーン元船長による海上保安庁監視船への不法侵入事件に対し、ニュージーランドのマレー・マカリー外務大臣から「極めて遺憾だ」との抗議を引き出すなど、外交手腕を発揮しました。

退官後の活動

2010年に外務省を退官後、高橋氏は東京海上日動火災保険株式会社の顧問に就任しました。また、公益社団法人日・豪・ニュージーランド協会の理事も務め、外交官としての経験を活かし、民間レベルでの国際交流にも貢献しています。

2020年には、長年の功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。

同期入省の外交官たち

高橋氏と同期で外務省に入省した外交官には、以下のような人物がいます。

西田恒夫（元国連大使、元駐カナダ大使）
安藤裕康（元国際交流基金理事長、元駐伊大使）
原聰（元関西担当大使、元駐ポルトガル大使）
大木正充（元駐アゼルバイジャン兼グルジア大使、元駐クウェート大使）
小溝泰義（元広島平和文化センター理事長、元駐クウェート大使）
夏井重雄（元駐カザフスタン大使）
河東哲夫（元駐ウズベキスタン大使）
駒野欽一（元駐イラン大使、元駐エチオピア兼ジブチ大使）
石榑利光（元駐スロベニア大使）
城守茂美（元駐スロベニア大使）
* 柴崎二郎（元駐ニカラグア大使）

これらの外交官たちも、各々の専門分野で国際社会に貢献しています。

まとめ

高橋利弘氏は、長年にわたり日本の外交に貢献し、国際舞台で重要な役割を果たした人物です。そのキャリアは、外交官としての専門知識と国際感覚だけでなく、リーダーシップと交渉力も兼ね備えていることを示しています。退官後も、民間企業や協会での活動を通じて、国際交流を促進し続けています。

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