下荒地修二

下荒地修二氏の経歴と外交活動

下荒地修二氏は、1947年生まれの日本の外交官です。福岡県出身で、雲雀丘学園小学校、灘中学校・高等学校を経て、1970年に東京大学法学部第三類を卒業後、外務省に入省しました。中国語研修を受けた「チャイナ・スクール」の一員であり、ハーバード大学大学院で中国研究の修士号を取得しています。同期には、高橋利弘（駐ニュージーランド大使）や古屋昭彦（ウィーン代表部大使）などがいます。

外務省でのキャリア

下荒地氏は、外務省において様々な要職を歴任しました。外務大臣秘書官事務取扱、在中華人民共和国日本大使館一等書記官、財団法人交流協会台北事務所主任、外務省経済局総務参事官室首席事務官、外務省経済協力局政策課企画官、外務省経済協力局調査計画課長、在大韓民国日本国大使館経済参事官、在中華人民共和国日本大使館総務参事官・公使、外務省情報調査局参事官、在バンクーバー総領事などを務めました。

また、日本国際問題研究所主任研究員兼軍縮センター次長、ハーバード大学国際問題研究所フェローも経験しています。これらの職務を通じて、国際情勢や安全保障に関する深い知識と経験を培いました。

カナダでの逮捕事件

1999年2月18日、下荒地氏はカナダのバンクーバーで、妻への傷害容疑で病院からの通報により逮捕されました。この際、「家で女房を殴るのは日本の文化だ」という発言がカナダのマスコミで大きく報道されましたが、本人はこの発言を否定しています。その後、釈放されて帰国し、外務省から「三ヶ月間減給十分の一」の処分を受けました。

大使としての活動

2003年、下荒地氏は外務省大臣官房付を経て、駐パナマ特命全権大使に任命されました。2007年10月からは駐ベネズエラ特命全権大使を務めました。ベネズエラ大使在任中には、「ベネズエラ聴覚障害者訓練学校医療機器整備計画」や「産科病院医療サービス強化計画」、「フランシスコ・ポロ・カステジャーノス博士記念がん予防センター医療設備改善計画」などの贈与契約を締結し、ベネズエラの医療体制の向上に貢献しました。

2011年5月に外務省を退官し、その後は大林組の顧問に就任しました。

下荒地修二氏は、外交官として国際舞台で活躍する一方で、予期せぬ事件にも遭遇しました。しかし、その経験を通じて得た知見は、後の外交活動や国際協力に活かされたと考えられます。

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