古屋野橘衛

古屋野橘衛（こやの きつえ）

古屋野橘衛は、1878年（明治11年）1月1日に岡山県都窪郡豊洲村（現在の倉敷市）に生まれ、1957年（昭和32年）4月10日に80歳で没した地方政治家です。倉敷市長として、倉敷の発展に大きく貢献しました。

生い立ちと学歴

古屋野橘衛は、槙尾利八の二男として生まれ、後に古屋野家を継ぎました。同志社中学、第三高等学校を経て、京都帝国大学法学部へ進学し、法律を学びました。この学歴が、後の政治家としての活動の基礎を築いたと言えるでしょう。

アメリカでの経験と帰国

大学卒業後、古屋野橘衛は貿易業に従事し、その後アメリカへ渡り、17年間滞在しました。アメリカでの経験は、彼の視野を広げ、国際的な感覚を養う上で大きな影響を与えたと考えられます。1922年に帰国後、彼は故郷である倉敷の発展に尽力することを決意します。

政治家としての活動

1923年、古屋野橘衛は万寿村長に就任し、政治家としてのキャリアをスタートさせました。その後、岡山県議会議員に3回当選し、県政に貢献しました。特に、1927年には倉敷市制実現のため、倉敷町・万寿村・大高村の3町村合併に尽力し、現在の倉敷市の基礎を築きました。この合併は、彼の政治手腕とリーダーシップを示すものであり、倉敷市民にとって大きな功績となりました。

1928年、合併後の倉敷市議会議員に選出され、その後市議会議長に就任しました。そして、1937年から1947年までの10年間、倉敷市長を務めました。市長在任中は、都市計画や産業振興など、多岐にわたる分野で倉敷市の発展に尽力しました。

公職追放と晩年

市長退任後、古屋野橘衛は公職追放を受けましたが、追放解除後の1957年4月10日に80歳で亡くなりました。彼の生涯は、倉敷の発展に捧げられたと言っても過言ではありません。

参考文献

吉岡三平 監修 『岡山人名辞典』 日本文教出版、1978年。

関連項目

岡山県出身の人物一覧

もう一度検索