古河文学館

古河文学館

古河文学館は茨城県古河市に位置している文学館で、1998年に開館しました。この施設は古河城の出城跡である諏訪曲輪近くに構えられ、古河歴史博物館に隣接しています。地域の文学者に関連する貴重な資料の展示が中心で、文化活動の場としても活用されています。

施設の特徴

文学館の開館以来、文学者に関する多彩な展示が行われており、文学の交流や発信の場としての役割を果たしています。館内にはサロンや講座室もあり、文化的なイベントが定期的に開催されています。特にサロンではコンサートや朗読会が行われ、1930年代の蓄音機「EMGマークXb」を使ったSPレコードの観賞会も人気を集めています。講座室は句会や歌会、文学講座など、様々な文芸活動に利用されています。さらに、館内にはイタリア料理レストラン「唐草」が併設されており、訪れた人々に食事の楽しみも提供しています。

展示内容

展示室1：古河ゆかりの文学者たち

この展示室では古河にゆかりのある文学者たちの作品や肉筆原稿などを展示しています。特に、古河に関連する文学者としては小林久三、佐江衆一、和田芳恵などの著名な作家が取り上げられ、彼らの作品が地域文学の一端を担っています。また、同人誌活動に関する資料も展示されており、古河を舞台にした文学作品の紹介も行われています。

展示室2：鷹見久太郎と絵雑誌「コドモノクニ」

鷹見久太郎のコーナーでは、彼が主宰した児童向け絵雑誌「コドモノクニ」とその後継誌に関する展示が行われています。この雑誌は当時の著名な員たちの協力によって作られ、豪華な装丁と美しい絵が特徴でした。子供たちの創造力を育むことが目的とされたこの雑誌は、当時の文化を知る貴重な資料となっています。

展示室3：歴史小説家 永井路子

永井路子に関する展示室では、彼の代表作やゆかりの品々が展示され、独自の歴史解釈による作品が多くの人々に親しまれています。永井は古河市出身の歴史小説家として、高い評価を得ており、その作品世界を感じることができます。

別館：永井路子旧宅

2003年には、永井路子の旧宅が別館としてオープンしました。この建物は、彼が幼少期を過ごした場所を一部復元したもので、歴史的な背景を持つ貴重な建物です。古河文学館から北へ500メートルほど離れた場所にあり、江戸時代から続く商家の面影を残しています。旧居の中には、永井家が営んでいた商業の歴史を物語る品々が展示されており、見学することができます。

アクセス・入館情報

文学館へのアクセスは、JR東北本線古河駅から徒歩約12分、東武日光線の新古河駅からは徒歩約22分です。館内の開館時間は9時から17時までで、入館は16時30分まで可能です。入館料は大人200円、小中高生は50円で、別館である永井路子旧宅は入場が無料となっています。文化に触れる良い機会として、ぜひ訪れてみてください。

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