古袱紗

古袱紗（こぶくさ）とは

古袱紗とは、茶道において、茶碗や茶器を扱う際に用いられる小さな布です。主に、茶碗を運ぶ際に下に敷いたり、茶器を拝見する際に畳の上に広げて使われます。茶道の一部の流派では重要な役割を果たしますが、表千家では使用されません。

用途

古袱紗は、茶席で点てられた抹[[茶]]を運ぶ際に、茶碗の下に敷くことで、茶碗の熱や汚れから畳を守ります。また、流派や点前によっては、茶器を拝見する際に、畳の上に広げて茶器を乗せ、その美しさを鑑賞するための敷物としても用いられます。茶碗を運んだ後は、古袱紗を二つに折りたたみ、懐中します。客は、古袱紗の折り返し部分（わさ）を左側にし、新たにできた折り目を下にして、懐紙や袱紗と共に懐に入れます。

生地

古袱紗の生地には、名物裂（めいぶつぎれ）や緞子（どんす）などがよく用いられます。名物裂とは、歴史的に価値のある織物の柄を指し、緞子とは、光沢のある織物です。これらの生地は、美しい模様や質感が特徴で、茶席に華やかさを添えます。素材や色柄は多岐にわたり、男性は寒色系や緑、紫などを、女性は暖色系の色を好んで用いる傾向があります。しかし、袱紗ほど厳密な決まりはなく、柄や色によっては男女で共有することもあります。季節を連想させる柄、例えば梅、桜、雪などは、茶道では季節感を重視するため、その時期以外はあまり用いられません。ただし、桜は日本を代表する花として、通年使用できる場合もあります。

大きさ・形状

古袱紗の大きさは、袱紗の約4分の1程度で、ほぼ正方形に近い形をしています。横幅が若干長く、右側に折りたたまれた縫い目のない「わさ」があります。男性用と女性用で寸法に違いはありません。

古袱紗を扱う上での注意点

古袱紗は、茶道において重要な役割を果たす道具の一つです。そのため、古袱紗を扱う際には、以下の点に注意する必要があります。

常に清潔に保つ
丁寧に扱う
茶席の雰囲気に合ったものを選ぶ

これらの点に注意することで、より一層茶道を楽しむことができるでしょう。

関連項目

茶道
わび[[茶]]
茶道具
袱紗挟み
帛紗

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