古谷一之

古谷一之

古谷一之（ふるや かずゆき）氏は、1955年5月16日生まれの日本の官僚です。長崎県出身で、東京大学法学部を卒業後、大蔵省（現在の財務省）に入省しました。彼の経歴は、税制、財政、経済政策といった多岐にわたる分野に及びます。

学歴と初期のキャリア

1974年3月、長崎県立長崎西高等学校を卒業。1977年10月には国家公務員上級試験（法律）と司法試験に合格という、非常に優秀な成績を収めました。1978年3月には東京大学法学部第一類（私法コース）を卒業し、同年4月、大蔵省に入省。大臣官房秘書課に配属されました。その後、大蔵省内で様々な役職を歴任し、着実にキャリアを積み重ねていきました。

大蔵省・財務省での要職

古谷氏は、大蔵省（後の財務省）において、理財局、主税局、主計局など、主要な部署で重要な役割を担いました。特に、税制に関する専門知識と経験は高く評価され、主税局では、税制第一課長、税制第二課長、総務課長といった要職を歴任。2009年7月には主税局長に就任し、日本の税制を牽引しました。また、財務省大臣官房審議官（主税局担当）も務め、税制改正や政策立案に深く関与しました。

国税庁長官と内閣官房での活躍

2012年8月には国税庁長官に就任し、日本の税務行政のトップとして、適正な課税と納税の促進に尽力しました。その後、2013年4月には内閣官房副長官補（内政担当）に転じ、内閣の重要政策の推進に貢献。兼務として、日本経済再生総合事務局長代理や代行、宇宙開発戦略本部事務局長なども務め、幅広い分野でその手腕を発揮しました。

公正取引委員会委員長へ

2020年9月、古谷氏は公正取引委員会の委員長に就任しました。公正取引委員会は、市場における公正な競争を促進し、消費者の利益を守るための重要な機関です。委員長として、古谷氏は、独占禁止法違反事件の審査や、事業者に対する指導・監督を行い、公正な市場環境の実現に努めています。

同期入省者

古谷氏の同期には、以下のような著名な人物がいます。

真砂靖（財務事務次官、財務省主計局長）
中尾武彦（アジア開発銀行総裁、財務官）
細溝清史（日本取引所自主規制法人理事長、金融庁長官）
中島秀夫（公正取引委員会事務総長）
村尾信尚（ニュースキャスター）
廿日岩信次（関東信越国税不服審判所長）
木村嘉秀（関東財務局金融安定監理官、信州大学経済学部教授）
大久保和正（武蔵野大学教授）

まとめ

古谷一之氏は、大蔵・財務官僚として長年にわたり日本の財政、税制、経済政策に貢献し、その経験と知識を活かして、現在は公正取引委員会委員長として活躍しています。そのキャリアは、日本の行政において重要な役割を果たしてきたことを示しています。

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