古賀忠雄

古賀忠雄の生涯と業績

古賀忠雄（こが ただお）は、1903年12月6日に佐賀市水ヶ江で生まれました。彼の人生は日本の美術界において燦然と輝くものであり、彼は彫刻家としてだけでなく、幅広い芸術活動で知られています。

古賀はまず佐賀県師範学校附属小学校の高等科を卒業し、その後、県立有田工業学校の絵画科に進学しました。在学中に日本画家の腹巻丹丘の目に留まり、彼の才能が光り始めました。このことがきっかけで、古賀は東京美術学校の彫刻科に入学し、さらなる技術を磨くこととなります。

彼の初期の成功として、1929年には「仏心」により第10回帝国美術展に入選し、これが彼の名を広める一歩となりました。続いて、1939年には「岬の男」で第3回文展特選を獲得し、1943年には「建つ大東亜」で帝国芸術院賞を受章します。このように、昭和初期から中期にかけて、彼の作品は日本の美術界で高く評価されていきました。

1945年には日展の委員に就任し、練馬にアトリエを設けて彫刻を中心に陶器や絵画など多様なジャンルに挑戦します。彼の作品は多くの人々に影響を与え、1967年には日本芸術院の会員となりました。この後も、日本彫刻会の理事長など、様々な要職を歴任しながら芸術界に貢献を続けました。

古賀は1979年6月10日に亡くなりました。享年は77歳で、その業績は今でも多くの人々に評価されています。特に彼の作品は故郷の佐賀県立美術館に隣接する佐賀城公園に常設展示されており、「古賀忠雄 彫刻の森」として多くの人々に親しまれています。また、佐賀県立森林公園には「森の幻想」という彼の作品も存在しています。

彼の代表作の一つである「起つ大東亜」は第5回文展にも出品され、後に帝国芸術院賞を受賞するなど、古賀のアイデンティティの一部となっています。また、「現代を見つめる西郷隆盛」は鹿児島県霧島市に位置する西郷公園に展示されており、多くの観光客が訪れています。

古賀忠雄は、彫刻家としてだけでなく、芸術界全体に貢献した人物であり、彼の芸術は時代を超えて多くの人々に影響を与え続けています。彼の創作の背後には、常に技術革新と美術に対する真摯な姿勢がありました。彼の業績は、今後も日本の美術界において語り継がれることでしょう。

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