古都の雨

『古都の雨』は、1969年10月6日から11月14日まで、TBS系列の「花王 愛の劇場」枠で放送された連続テレビ映画です。全30回で、白黒作品として制作されました。

概要

このドラマは、「愛の劇場」シリーズの第5作にあたり、京都を舞台としています。物語は、古いしきたりと恋愛感情の間で葛藤する芸妓の姿を描いたメロドラマです。特筆すべき点として、この作品は「愛の劇場」枠で唯一、大映京都撮影所が制作を担当しました。

視聴率に関しては、平均6.7％（ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム）を記録しましたが、裏番組であるフジテレビの「ライオン奥様劇場」で放送されていた『兄嫁』の15.1％には及びませんでした。一部資料で朝日放送制作と記載されていることがありますが、これは誤りです。

物語

祇園で生まれ育った由芽は、舞妓から芸妓へと成長しました。料亭の女将であるふくの勧めで、資産家の横山を旦那に迎えることになります。ある夜、座敷で体調を崩した由芽は、たまたま通りかかった大学生の英輔に助けられます。由芽は英輔の誠実な人柄に触れ、初対面であるにもかかわらず、自身の境遇や旦那の話を打ち明けます。英輔は、花街のしきたりが人間の感情を無視していることに憤りを感じ、由芽に古い因習から抜け出すように励まします。二人は次第に惹かれあい、人目を忍んで逢瀬を重ねるようになります。

しかし、両親を亡くし、妹の紀子と共に育ててくれた置屋の女将よねの生活を経済的に支えている横山との関係を断ることができず、由芽は横山と水揚げを迎えてしまいます。その後、由芽は男の子を出産しますが、子供の父親が横山なのか英輔なのか、その真実を悩み続けることになります。

キャスト

由芽：中村玉緒
司英輔：石黒三郎
紀子：姿美千子
横山辰造：曾我廼家明蝶
横山その：高橋芙美子
梅千代：岸本教子
ふく：鮎川十糸子
よね：三田一枝
健一：加賀爪芳和（子役）
松島：西山辰夫
はるみ：小谷悦子
広田：石浜祐次郎
三奈子：池田幸路

スタッフ

脚本：久田慧
監督：西山正輝、原田治夫
音楽：島豊
プロデューサー：風間孝雄（大映テレビ室）、岩崎嘉一、金川勝利（TBS）
制作：大映テレビ室、TBS

主題歌

「古都の雨」
作詞：麻生たかし
作曲：山路進一
編曲：森岡賢一郎
歌：英亜里（CBSソニー）

参考資料

「テレビジョンドラマ」（放送映画出版）

前後番組

（具体的な前後番組の情報は、提供された資料には記載されていません。）

外部リンク

* 古都の雨 - テレビドラマデータベース

もう一度検索