台北捷運蘆洲線

蘆洲線の概要

蘆洲線（ろしゅうせん）は、台湾の台北市大同区に位置する大橋頭駅から、新北市の三重区を経由し、同市の蘆洲区にある蘆洲駅までを結ぶ、台北捷運の重要な路線です。この路線は、新荘線や中和線とも直通しているため、利便性が高く、利用者にとって非常に重要な交通手段となっています。

歴史的背景

この線は、伝統的に公共交通機関が不足していた旧三重市と旧蘆洲市に、戦後初めて開通した鉄道として計画されました。対岸の台北市中心部からは近い位置にあるにもかかわらず、淡水河によって隔てられていたこれらの地域のアクセス改善を目的としています。今では、これらの地域にも鉄道が整備され、公共交通の利便性向上に貢献しています。

運行システム

蘆洲線は、朝の6時から深夜まで運行されており、全ての列車は南勢角駅と蘆洲駅間を各駅停車で走行します。日中は約10分ごとに列車が運行されており、具体的な時刻表は存在しませんが、すべての駅のホームや改札周辺には次の列車の到着までの時間を表示する案内が整備されています。これにより、利用者は待ち時間を正確に把握でき、安心して利用することができます。

駅設備

蘆洲線の路線は、車両基地を除いて全て地下に設置されています。全ての駅にはホームドアが設けられており、安全面にも配慮がなされています。また、各駅はバリアフリー対応であり、車椅子利用者にも優しい設計です。さらに、トンネル内の走行中でも携帯電話の通話が可能です。現在、改札内の広告スペースは台北捷運の公式広告や公共広告に限定され、商業広告は行われていません。

車両について

蘆洲線で使用されている車両はC371型で、設計は川崎重工業が担当し、製造は台湾の車輌工場によって行われています。すべての編成は6両で構成され、1両の長さは23.5メートル、幅は3.2メートルです。1編成あたりの乗車定員は1,914名となっており、日本のJR在来線の通勤型電車のほぼ7両分、乗車定員では12両分以上に相当します。車両基地は蘆洲駅の先にある半円状の引き上げ線先端に位置する蘆洲機廠で、ここで車両のメンテナンスが行われています。

沿革と将来の展望

正式に蘆洲駅から忠孝新生駅区間が開業したのは2010年11月3日で、その日の午後2時から利用が開始されました。開業後の1か月間は、悠遊カードを持つユーザーに対して無料での利用が提供されました。

かつては蘆州駅から五股区・八里区方面への延伸計画もありましたが、2013年3月27日にその計画が白紙となったことが発表されました。今後の交通網の拡充や更なる利便性向上に向けた動きが注目されます。

まとめ

蘆洲線は、台北市と新北市を結ぶ交通網の一翼を担う重要な路線です。安全で快適な車両と整備された駅の設備により、利用者がより便利に移動できる環境が提供されています。

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