台湾国際放送

台湾国際放送（Radio Taiwan International）

台湾国際放送（以下、RTI）は、中華民国である台湾の国営放送局で、台北を拠点として国際的な短波ラジオ放送を行っています。RTIは、14の異なる言語に対応し、中国大陸を含む外国向けに多様な情報を発信しています。

概要

RTIの歴史は1928年にまで遡ります。当時、中華民国国民政府によって南京で始まった「中央広播電台」がその起源となります。1949年に国共内戦の結果、台湾に移転した後、放送局は「自由中國之聲」という名称で48年間放送を続けました。1998年には再編成され、今日のRTIとして再出発しました。そして、2003年に「Radio Taiwan International」という現在の名称に変更されました。

放送局は台北市の円山大飯店近くに位置し、28のスタジオを有するほか、放送に関連する博物館も併設しています。送信設備も非常に強力で、台湾にはかつて9つあった送信所が今は3つに集約され、総出力は1万50kWを誇ります。

使用される言語には、中国語や台湾語、広東語などアジアの言語だけでなく、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語、日本語など多岐にわたります。また、2021年以降はビルマ語やフィリピン語、アラビア語のFacebookファンページも開設され、多様な国々への情報発信も強化されています。RTIの週間放送時間は2200時間を超え、短波が主な放送手段ですが、中波放送も一部行っています。

協力関係

RTIは、ボイス・オブ・アメリカ（VOA）やラジオ・フランス・インターナショナル（RFI）など、他の大手国際放送局と協力関係を結び、信頼性の高い情報提供を目指しています。特に、RTIはデジタルラジオ放送（DRM）の試験放送も行っており、技術的な進化も追求しています。

歴史

RTIの歴史は非常に豊かです。1928年に南京で放送を開始し、その後の紆余曲折を経て台湾に移転。1936年には短波放送を開始し、さらに1939年には海外放送も開始されました。迎え入れた言語の拡充や、時代ごとの変遷に応じた放送内容の見直しに力を入れています。特に、2018年からは動画ニュースの強化が図られ、情報を視覚的に伝える試みも進んでいます。

RTIは、今後も変化するメディア環境に適応しつつ、台湾の文化や情勢を海外に向けて伝え続ける役割を果たすことが期待されています。国際放送局としての使命を全うするために、引き続きさまざまな言語で情報を流通させ、交流を深めていくことでしょう。

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