右田昌万

右田昌万：多才な才能が織りなす映像世界

右田昌万（みぎた まさかず）は、1966年1月、鹿児島県鹿児島市に生まれました。脚本家、監督、プロデューサー、そして俳優として、多岐にわたる分野で才能を発揮しています。彼のキャリアは、子供時代の映画への情熱から始まり、独自の道を切り開いてきました。

映画への憧憬と上京

看板屋の次男として育った右田は、幼い頃から絵を描くことを好み、漫画家を目指していました。しかし、映画『ジョーズ』や『サウンド・オブ・ミュージック』、そしてブルース・リー作品との出会いが、彼の人生を大きく変えます。映画監督への夢を抱き、高校卒業と同時に鹿児島を離れ上京。

上京後、映画雑誌でフランシス・フォード・コッポラの言葉に感銘を受け、松竹シナリオ研究所で脚本の基礎を学びます。仲倉重郎に師事し、脚本家としての第一歩を踏み出しました。同期には、後にアカデミー短編ドキュメンタリー映画賞を受賞する伊比恵子がいました。

演劇との出会いと円谷プロへの転身

劇団「おこそ」（のちの「どどど企画」）に入団し、小劇場演劇の世界に足を踏み入れます。初舞台は『演劇くんとイッパツくん バカ殿篇』。その後、劇団での活動を通じて脚本執筆や演出にも挑戦し、その才能を開花させていきました。

オリエンタルランドの関連会社でのジャーナリスト経験も、彼のキャリアに大きな影響を与えました。国内外のテーマパークやレジャー施設を取材する中で、円谷プロダクションの円谷皐社長との出会いが、新たな転機となります。市川森一のバイタリティに触発され円谷プロに企画書を持ち込むようになり、念願だった円谷プロへの入社を果たします。

ウルトラマンシリーズと異色コメディ

1993年、TBSで放送された『電光超人グリッドマン』で脚本家デビュー。その後、『ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦』や『ムーンスパイラル』などの企画・脚本を手がけました。

『ウルトラマンティガ』ではメインライターの一人として活躍し、平成ウルトラマンシリーズを支えました。『ウルトラマンダイナ』では自ら出演も果たし、俳優としての才能も発揮しています。

円谷プロ退社後は、河崎実監督とのコンビで数々のコメディ作品を手がけました。『いかレスラー』、『コアラ課長』、『日本以外全部沈没』など、独特な世界観とユーモアに満ちた作品は、多くの観客を魅了し、カルト的な人気を博しました。

多岐にわたる活動と今後の展望

脚本家、監督、プロデューサー、俳優として、幅広い分野で活躍する右田昌万。彼の作品は、映画、テレビドラマ、舞台、DVDオリジナル作品など、多岐にわたります。その独創的な発想と、ジャンルにとらわれない自由な作風は、今後も多くの人々を魅了し続けることでしょう。

近年では、『Oh!透明人間』シリーズや『地下の中心で愛を叫ぶ！』など、監督作品も発表しています。常に新しい表現を追求し、挑戦を続ける右田昌万の今後の活躍から目が離せません。

右田昌万は、その多才な才能と飽くなき探求心で、日本の映像界に新たな風を吹き込み続けています。

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