司凍季

司凍季（つかさ とき）

司凍季（つかさ とき、1958年10月30日 - ）は、日本の小説家、推理作家。大分県に生まれ、法政大学文学部日本文学科を卒業。ミステリー界の巨匠、島田荘司によって見出され、その才能を開花させました。

生い立ちと学歴

司凍季は、1958年10月30日に大分県で誕生しました。法政大学文学部日本文学科で日本文学を深く学び、その知性と教養を磨きました。大学時代には、文芸評論家の小田切秀雄に師事し、文芸に対する造詣を深めました。また、大学在学中に友人と文芸同人誌『法政文芸』を創刊するなど、文芸活動にも積極的に参加しました。

デビューのきっかけ

司凍季が小説家としてデビューするきっかけとなったのは、島田荘司との出会いです。島田荘司の作品に感銘を受けた司凍季は、光文社カッパ・ノベルス編集部宛に読後の感想を送りました。その感想が島田荘司の目に留まり、島田荘司と講談社ノベルス編集者であった宇山日出臣に本格ミステリーを書くことを勧められたことが、小説家としての道を歩むきっかけとなりました。

1991年、司凍季は『からくり人形は五度笑う』（講談社ノベルス）で小説家デビューを果たしました。同作品は島田荘司の推薦によって出版され、司凍季は一躍注目を集める存在となりました。

作品の特徴と評価

司凍季の作品は、緻密な構成と大胆なトリックが特徴の本格ミステリーです。特に、人形や機械仕掛けなどのガジェットを巧みに用いた作品が多く、その独特な世界観は多くの読者を魅了しています。

また、司凍季の作品には、人間の心理や社会問題に対する深い洞察が込められています。単なる謎解きだけでなく、読者に様々なことを考えさせる作品として、高い評価を得ています。

作品リスト

一尺屋遙シリーズ

からくり人形は五度（たび）笑う（1991年9月 講談社ノベルス / 1995年1月 講談社文庫）
蛇つかいの悦楽（1992年5月 立風書房）
【改題】蛇遣い座の殺人（1996年12月 光文社文庫）
さかさ髑髏は三度唄う（1993年10月 講談社ノベルス / 1999年5月 講談社文庫）
湯布院の奇妙な下宿屋（1995年1月 講談社ノベルス / 2004年3月 光文社文庫）
悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件（1996年8月 カドカワノベルズ / 2002年4月 光文社文庫）
学園街の「幽霊（ゴースト）」殺人事件（1998年12月 講談社ノベルス）

竜崎幸シリーズ

女探偵（ウーマン・アイ）・心臓を抉る恋（1994年6月 双葉ノベルス）
女探偵（ウーマン・アイ）・幽霊殺人事件（1995年5月 双葉ノベルス）

その他

首なし人魚殺人事件（1993年1月 光文社カッパ・ノベルス）
【改題】首なし人魚伝説殺人事件（1996年2月 光文社文庫）
毒のある果実（1993年8月 角川書店）
屍蝶（しかばねちょう）の沼（1998年5月 光文社カッパノベルス / 2001年2月 光文社文庫）
椰子の血――フィリピン・ダバオへ渡った日本人移民の栄華と落陽 （2013年11月　原書房）

アンソロジー収録短編

ミステリーの愉しみ5 奇想の復活（1992年8月 立風書房）「頸折れ人形考」
本格推理2 奇想の冒険者たち（1993年10月 光文社文庫）「亡霊航路」
さよならブルートレイン: 寝台列車ミステリー傑作選（2015年10月　光文社文庫）「亡霊航路」

雑誌掲載短編

幻の骨董屋（早川書房『ミステリマガジン』2001年8月号）

外部リンク

司凍季 (@tsukasatoki) - X（旧Twitter）
tsukasa toki/推理作家 (@yamiiryojyoho) - X（旧Twitter）

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