吉名駅

吉名駅の概要

吉名駅（よしなえき）は、広島県竹原市吉名町宮条に所在する西日本旅客鉄道（JR西日本）呉線の駅です。駅番号はJR-Y24で、1935年に開業し、以来長い歴史を持つ駅として地域の交通の要所となっています。

駅の歴史

吉名駅の開設は、1935年の2月17日に始まり、当初は鉄道省三呉線の一部として、竹原駅と三津内海駅（現・安浦駅）間の延伸に伴って設けられました。その後、同年の11月24日に三原駅から海田市駅までの全通に伴い線路の名称が呉線に変更され、正式に呉線の一部として位置付けられました。

1961年6月6日には貨物の取り扱いが廃止され、その後1984年には荷物扱いも廃止されて無人駅となりました。1987年、国鉄分割民営化によってJR西日本の駅となり、1995年には管轄が広島支社の直轄から三原地域鉄道部に移管されました。続く1996年には駅舎が改築され、利用者にとって快適な環境が整備されました。

2003年には再びダイヤ改正が行われ、三原駅と吉名駅間の区間列車が廃止され、以後、2006年には臨時快速「瀬戸内マリンビュー」の停車駅としても利用されるようになりました。これに伴い、駅の利便性が向上し、航空券を利用するためのICOCAが2007年9月1日より導入され、利用可能な無人駅として機能しています。

2010年と2016年には自然災害があり、当駅の運行が一時止まる事態も発生しましたが、すぐに運行が再開され、地域住民の交通手段として再び役割を果たしました。特に2018年には三原地域鉄道部が廃止され、三原駅の管理駅となりましたが、同年の7月に豪雨による影響を受け数ヶ月間不通となりました。しかし、12月には運行が再開されました。

駅の構造

吉名駅は相対式ホーム2面2線を備えた地上駅であり、線路は築堤上に敷設されています。駅は無人で、自動改札機は設置されていませんが、ICOCAなどのICカードを利用可能とする専用のカードリーダーが設置されています。また、自動券売機も完備されているため、利便性が考慮されています。

駅の外には男女共用の簡易水洗式トイレがあり、利用者のニーズに応えています。なお、実際ののりば番号は存在しないため、列車運転指令上の番号が使用されます。2番線側には呉方面および三原方面への出発信号機が設置されており、両方の方向への接続が可能です。

周辺施設

駅周辺には、広島県道208号吉名停車場線や広島県道464号竹原吉名線、国道185号があります。また、吉名郵便局や竹原市立吉名学園も近隣にあります。この地域はかつて総理大臣を務めた池田勇人氏の出身地であり、駅の近くには彼の胸像も設置されています。

まとめ

吉名駅は、地域の交通インフラの一部として重要な役割を果たしているだけでなく、歴史的な背景も持つ駅です。多くの利用者に支えられながら、今後もそのサービスを提供し続けることでしょう。

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