吉本高志

吉本高志氏は、1942年生まれの日本の医学者であり、脳神経外科学を専門としています。秋田県秋田市土崎港のご出身で、東北大学医学部を卒業後、同大学で長年にわたり教鞭を執り、2002年から2006年まで東北大学総長を務めました。現在は東北大学名誉教授の称号をお持ちです。

1961年に秋田県立秋田高等学校を卒業。同級生には、後に東京大学総長となる政治学者の佐々木毅氏がいます。1968年に東北大学医学部医学科を卒業後、1977年には東北大学から医学博士の学位を取得しました。研究者としてのキャリアは、1975年に東北大学助手として始まり、1982年には同助教授、1988年には教授へと昇進しました。

東北大学総長退任後は、2007年4月より独立行政法人大学入試センター理事長に就任し、2013年までその任を務めました。その後、医療法人社団親和会西島病院の名誉院長、さらに城西大学の理事、脳神経疾患研究所附属総合南東北病院の最高顧問を歴任しています。

2018年には、長年の教育・研究における功績が認められ、春の叙勲で瑞宝大綬章を受章されました。これは、教育や研究分野で特に顕著な功績を挙げた人物に贈られる名誉ある勲章です。

学会活動においては、日本コンピュータ外科学会名誉会員、日本脳ドック学会理事、脳神経外科手術と機器学会名誉会員、日本間脳下垂体腫瘍学会特別会員、日本神経内視鏡学会名誉会員など、数多くの学会で要職を歴任しています。また、日本定位・機能神経外科学会名誉会員、日本生体磁気学会会長（2001-2003年）、日本脳神経血管内治療学会名誉会員、日本脳卒中学会理事、日本脳卒中の外科学会名誉会員、日本脳循環代謝学会名誉会員など、多岐にわたる分野でご活躍されています。その他、財団法人日本脳神経財団理事、財団法人かなえ医薬振興財団理事、財団法人村田学術振興財団理事も務めており、医学界の発展に大きく貢献しています。

著書としては、『脳・心血管の病態とその発症機序』（矢崎義雄氏と共編、共立出版、1992年）があります。この著書は、脳と心血管の病態に関する研究成果をまとめたもので、医学研究において重要な文献となっています。

吉本高志氏は、脳神経外科医としての卓越した技能と、教育者、研究者としての長年の功績により、医学界に多大な貢献をされた人物として、広く知られています。

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