吉村操

吉村操（よしむら みさお）

吉村操は、1905年生まれ、1945年3月10日に東京大空襲で亡くなった日本の映画監督、脚本家です。本名は岡本操（旧姓高松）。

生涯

生い立ちとデビュー

吉村操は、映画プロデューサーの高松豊次郎の三男として生まれました。姉の婿は映画監督・映画理論家の山根幹人、兄は高松幹一、小谷三郎という映画一家でした。20歳の時、高松プロダクションの吾嬬撮影所第一回作品『義憤の血煙』で監督デビュー。この作品は、新国劇の行友李風が原作、大河内伝次郎が脚本を担当し、大河内を主演に抜擢した作品でした。撮影は兄の小谷三郎が担当しました。

その後、山根幹人のプロデュースで近藤伊与吉主演の『噫飯束巡査部長』を監督。さらに、『クロスワード』では藤川三之助と近藤の妻・三島洋子を主演に迎え、マキノ東京派として活動しました。

河合映画・大都映画時代

1930年、河合映画製作所に入社し、『特急恋愛』を監督。「高松操」名義で数本の作品を手がけた後、「吉村操」名義に統一。河合映画が大都映画に改組されるまでの3年間で、66本もの映画を監督しました。

大都映画では現代劇部長に就任。岡本芳子と結婚し、戸籍上は岡本姓となりましたが、仕事では吉村姓を使い続けました。大都映画では104本の映画を監督し、1941年に退社。その後、皇国映画に移籍し、『子供ごゝろ』など2本のトーキー映画を監督しました。その後、華北電影股份有限公司に入社し、中国語映画を制作しました。

戦後

1944年10月に帰国し、大都映画などが統合してできた大映に入社。東京企画部に在籍しましたが、1945年3月10日の東京大空襲により、自宅で亡くなりました。39歳という若さでした。

関連人物

牧野省三
高松豊次郎
山根幹人
高松幹一
小谷三郎
高松富久子
沢島忠
岡本育子
河合徳三郎

外部リンク

Misao Yoshimura - IMDb（英語）
高松操 - 日本映画データベース
吉村操 - 日本映画データベース

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